INDEX■
GUNDAM-00■


5話まで
10話まで
15話まで
20話まで
25話まで






・はじまったぜ! ああ! はじめちまった!
 ├せかンどしーズんーパフパフパフー
 └そんな先代ロックオン風に言っても罪は消えないぞ
  ├前期最終回の記事化が半年遅れたことを?
  └前期総評が意外と批判的な内容になってしまったのでボツったことを?
   └ゆわなきゃいーのに
    └言いたいこともあれど、愉しめるのはたしか……
     その意味で00はいい作品かと
     └ですよね。さっそくお送りしましょう、機動戦士ガンダム00
      第2期第1話! 話数は通しでふらせていただいております!




 物語は衛星基地レゾルスから始まる
 基地に大型の爆弾をほうりこむ紅いMS、GN−X3……
 そして最新型機『アヘッド』が圧倒的な性能でティエレンやイナクトを蹂躙
 またたく間に衛星基地は爆破、崩壊していった

西暦2312年
地球連邦政府を樹立した人類は
独立治安維持部隊『アロウズ』を発足
武力による地球圏統一へと動きはじめた
その裏に隠された計画
新たに生まれでた歪みに
ソレスタルビーイングが立ちあがる

その再生を破壊する──


「レゾルスがMSの襲撃を受けた。勧告もなしに攻撃するとは……」
「敵部隊のMSには、新型も混じっていたそうよ。おそらく──
 クラウス、やつらは本気よ。プラウドでの救出作戦は、延期したほうが」
「いや、むしろ予定を早めるべきだ」
 男、クラウスは反政府グループのリーダーのようであった
 そしてかれに忠告めいた進言をしている女性をわれわれは知っている
この態度のでかさをよく知っている
 そう、アザディスタン王国でマリナ王女をさんざっぱらいじめたおしていた
シーリン・バフティヤールであった。反政府グループに所属しているとは
「わかったわ。救助部隊に連絡して、作戦の変更を伝えます」

 シーリンが部屋をあとにすると、クラウスは苦々しげにひとりごちた
「……アロウズめ!」
 例のいつものBGMは2期では女声による新パターンになっているようです。ちょっと残念

○26.天使再臨

「独立治安部隊への転属要請がありました」
「あの部隊には秘密も多い。内情を報告してもらえると助かる」
 カティ・マネキン大佐と、セルゲイ・スミルノフの会話であった
 地球連邦は、優秀な人材を治安維持部隊『アロウズ』へと送りこんでいるもよう
 余談ではあるが荒熊さん、ソーマくんと同居生活のようである
ソーマくんの気乗りしなさそうな『例の件』とはなんだろうか。養子縁組とかでしょうか
親子になったら結婚できなくなっちゃう! とか。きゃー(ばかすぎる)

 さて、つらい過去をのり越え、宇宙で働くという夢をかなえた沙慈・クロスロードくん
「エディ・宮坂だな! カタロンへの内通容疑者として……」
「きさまも連行する!」
 直前まで談笑していた先輩が反政府組織への内通の容疑で捕縛されるのを目のあたりにし
そしてじぶんも捕まってしまった。セカンドシーズンでもその不幸ぶりは絶好調である

「連邦の新造航空巡洋艦が、L4に向けて航行を開始です!」
「王留美の報告どおりだな……!」
 クロワッサンのような髪の少女、そしてイアン・ヴァスティの通信をうけ
「セラヴィーを出す」
 ティエリア・アーデである。ナドレから太陽炉を射出し、いちどは死を覚悟していたが
たくましく無事生きのびていたようだ……!
「かれは来る。生きているなら、必ず」
 ティエリアの確信めいた独白は、なにものに向けられているものであろうか
もちろん、そんなことは決まっていた

 コロニー『プラウド』の高重力区画で、反政府ゲリラとして囚われた沙慈たちは
「マシンも、使わないなんて……!」
 精製まえの鉱石が満載されたコンテナを押すという強制労働に処せられていた
意味がありそうなだけメタルマックス2やDQ5よりはましですね

 そしてそのプラウドへ向かうアロウズの新造艦内では、なにやら悪い予感のする会話が
反政府勢力の掃討作戦に、新型MSに加え、新型オートマトンなる兵器も投入するという
この時間帯アニメの1話で必ずやる過剰な流血の予感がひしひしと近づいてきた
「3番機のハレヴィ准尉は初陣だ。実戦の空気を感じさせるだけでいい」
 ハレヴィ……ハレヴィだと!? だめです!
富野っぽい言いまわし使ってもルイスいじめるのは赦しませんからね!
 だが准尉さん、顔が見えてない現時点ですでに不幸大爆発めいた感じである
「アヘッド第1小隊、出撃する!」

 そしてコロニー内でなにやら工作活動をしている、聞きおぼえのある声の若者
「狙われているのか……ここも……!」
 いっぽう強制労働中の沙慈くんはめげずに
「宇宙にいれば……いつか、ルイスに……!」
 はあどうにか幸せになってくれないかなこいつら。ムリかな
「巻きこまれたか? だがおまえさんは運がいい。じきにわかる」
 いっしょに労働させられていた反政府グループのメンバーが意味ありげに言った
 そしてコロニーの外では、反政府勢力『カタロン』のMSが救出作戦を開始
艦を強行着陸させ重力システムに介入、強制労働を強いられていた沙慈たちは
自由に動けるようになった
「おいでなすったあ! お仲間だよ!」

 だが新型MSが救助船を襲う
「アロウズか……!」
 正確なライフル狙撃により、船はあっさりと撃沈されてしまう
「中尉、敵部隊をたたけ! ハレヴィ准尉は現ポイントで待機
 わたしは予定どおり、新型オートマトンの性能実験を行う!」
 旧式となりはてているカタロンのリアルドを翻弄するGN−X3
ルイス准尉は後方でそれを静かに見つめていた
 そして隊長機アヘッドが積載していたコンテナを放つ
開いたコンテナから、4脚の対人ロボットが現れ、内部にいたひとびとをつぎつぎと虐殺する
流血どばどば、いやな予感的中。沙慈くんだけを殺しそこねる機械かよ
 そして沙慈くんもとうとう年貢の納めどき、思えば不幸な人生だった……と思ったとき
吸着爆弾でオートマトンを撃破し、かれを助けた男こそ──
「ありがとう……!? もしかして……刹那・F・セイエイ……?」
「沙慈・クロスロード……!」
 グラハムもそうだけど、ちょっと会っただけの相手をよくおぼえてるよねこの世界のひとたち
「逃げるぞ!」
 思わぬ再会を喜ぶようなヒマもなく、オートマトンに追われつつ走る刹那と沙慈
銃火から逃れるあいだ、世界が変わっていないことに怒りを感じる刹那
 たどりついたドックに自動操縦でやってきていたのは1体のMS。沙慈はその姿に愕然とする
 驚愕したのはアヘッド隊のパイロットたちも同様であった
「オートマトンの数が、減っていく! なんだっ……」
「大尉、上から!」
「あれは!!」
「はっ──!?」
 支援しつつも苦痛に身を震わせていたルイスの表情が恐怖に歪み、瞳が色を変化させた
「ガ、ガンダム……!」
 4年まえにえぐられた眼を応急修理し、喪った左腕をマントで覆ったMS──
「ふ……エクシア──ガンダムエクシア」
 リボンズ・アルマークは自室で微笑した。ルイスの視界を共有しているとしか思えない千里眼
 そして残された沙慈はドックでひとり、ショックに打ち震えていた
「刹那……どうして、きみが……」
 コクピット内で苦しみもだえるルイス
「はあっ、はあっ……ぐ、あ、頭が……!」
「ソレスタルビーイングだとおっ、なぜいまになって現れた!?」
「破壊する……ただ、破壊する……こんな行いをする、きさまたちをっ!
 このおれが、駆逐する!!」
 ボロボロになったGNソードを向け、アロウズに宣戦布告する刹那
4年間完全にひとりで運用していたようだ。どうでもいいけどちぎれた頭部よく回収できたな
「ガンダムとはいえ5年まえの機体! アヘッドの敵ではない!!」
 隊長のことばどおり、新型機の猛攻にメンテ不足の哀しさ、エクシアは傷ついていく
 行動不能のルイスはそのままだが、中尉のGN−X3も加わり、刹那は追いつめられた
「多くの仲間がきさまらに倒された! その仇、とらせてもらううっ!」
 アヘッドの大出力ビームサーベルは、劣化したGNソードも切り裂いてしまった
「きさまらの時代はああ──終わっている!!」
 右脚をなくし、両腕、正確には右腕とマントも斬り落とされ、刹那万事休す
 戦闘不能のエクシアに、中尉のGN−Xがとどめをさそうとランサーで突きかかる
「もらったぜ、ガンダムうっ」
 だがとどめを刺される寸前、横あいからの強力なビーム砲撃がランサーを吹きとばす
「あ、あれは……ガンダム!」
 ずんぐりしたガンダム登場。ティエリアだね。こんな機体に乗るのはぜったいティエリア
 4門のビームキャノンを持ち、強力なGNフィールドでサーベルも受けつけず、そして──
「背中にっ、顔が……!?」
 そう、背面にあるのはまぎれもなくガンダムフェイス
 え、これ笑うとこ? と一瞬中尉が迷ってるスキにビームサーベルを抜刀し、デブガンは
GN−X3を両断した
「くっ……撤退する! ハレヴィ准尉、応答しろ! 3番機! くそっ」
 ルイスのGN−X3を抱えて逃げていく隊長のアヘッドを追うことはせず
「やはりアロウズの動きを探っていたか……ひさしぶりだな、刹那・F・セイエイ」
「ティエリア・アーデ……?」
 わかってたんだけどね、と刹那は思わなくもなかった

「アーデさんが、エクシアを発見です!」
「刹那……やっぱりプラウドに……」
 新プトレマイオスでも、刹那の無事を喜ぶいつもの面々+1名。ラッセさんも健在だ

 生き残りメンバーの救助に成功したカタロンのアジトでも、クラウスとシーリンが
ソレスタルビーイング復活に対してコメント。楽観的なクラウスだったが、シーリンは不安そう

 プラウド内に戻った2機のガンダムの足許で、ふたりは再会のあいさつをかわしていた
「4年ぶりか。ずいぶんふんいきが変わった」
 じっさい、あらためてヘルメット脱いだ刹那は顔がすごい縦に長くて違和感がすごかった
「そういうおまえはなにも変わっていない。あのころのままだ」
「よく言われる」
「ふっ……このガンダムは? ソレスタルビーイングなのか」
「もちろんだ」
 こんなヘンなものつくる組織がいくつもあってたまるか
「刹那・F・セイエイ! きみはガンダムに乗っていたのか! 答えてくれ!」
「沙慈・クロスロード……ああ」
「それじゃ、5年まえから武力介入を……」
「ああ、していた」
「……! わかってるのか!? きみたちがやったことで、多くのひとたちが死んだんだ!
 きみたちのせいで……ぼくの、好きだったひとは、傷ついて……家族や親戚を殺されて……
 ぼくの、唯一の肉親だった姉さんも、ソレスタルビーイングにかかわったばかりに……
 殺されてしまった! ルイスも! 姉さんも! いなくなったんだ! なんとか言えよっ」
 あらためてまとめると、ほんとうに信じられないほど不幸だった
 答えない刹那の銃を、沙慈は奪いとり
「言えよ!!」
(『おれがガンダムだ』って言ったらやっぱり撃たれるだろうな。まえもこんなことあったな)
 銃口をまえにしても、刹那は答えない
ただ、おれよく銃向けられるなあ、なにが悪いのかなあ、とか思っていた

「まさか、ガンダムの抵抗を受けるとは……」
 アロウズ母艦では、ガンダムの存在がアロウズの有効性を高めると艦長がほくそ笑む
 ガンダムを利用するものたち、ふたたびであった
 そしてロッカー・ルームでは、帰艦した隊長が
フリスクみたいな薬を苦しそうに服んでいるルイスを侮蔑のまなざしで見ていた
「ふん! なぜこんなやつがアロウズにいる?」
「あ……あ……!」

 リボンズのもとに現れる王留美
 TVを観ているマリナ(セリフなし)
 引退していたのか、たぶんカタギリのベッドで無気力顔のスメラギさん
 ガンダム復活を喜ぶ謎の仮面のグラハム
 またスミルノフ宅では、アロウズ隊員となったセルゲイの息子、アンドレイ・スミルノフが
ソーマくんをアロウズに引き入れようとしていた
 親子仲はあまりよろしくないもよう

 そしてどこかの施設では、ガッチガチに拘束されたアレルヤ・ハプティズムが
うつろな視線を虚空に向けていた

♪アイガアイヲーッオモスゥーギルッテリカッイィーヲーコバミィー
 ああびっくりした。ここでオープニングテーマである
 前シリーズのイメージもふんだんに、今後の展開もにおわせる情報量の高いOP映像だった

「──なぜ、刹那を撃たなかった?」
「ひとを殺せば、きみたちとおなじになる。そんなのはごめんだっ……」
「ガンダム……ダブルオーガンダム」
 トレミーに回収された3人は、それぞれの想いを胸にこの世界を見つめていた

 そして地球。刹那のつぎなる行動とは
「あんたか。おれを呼びだしたのは」
「カタロン構成員、ライル・ディランディ」
「保安局か!?」
「おまえをむかえに来た。おれの名は刹那・F・セイエイ。
 ソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ
 そしておまえも、ガンダムマイスターとなる
 ライル・ディランディ。いや──ロックオン・ストラトス」
 決めちゃった勝手にコードネーム決めちゃった

26.天使再臨 Closed


○キャラクター
●刹那・F・セイエイ
「変わってない……あのころから、なにひとつ……! こんなもの……求めていない!
 ロックオンも、おれも……こんな世界など!!」
・変わってない……刹那くんも……性格は……!
 └総集編によると、4年間ガンダムとジープで世界を旅してまわってたそうです
  神(他人の情報)を妄信せず目で見た現実で判断しようという決意の顕れでしょうか
・正直、こいつが前シリーズ序盤なにを考えていたのかとか、
 終盤でなにを悟ったのかはいまだに謎のままだ
 └これからも謎のままであることだろうよ、ないものは謎にするしかないよ
  └だからそういうこと言うなって
●ティエリア・アーデ
「きみは現実を知らなすぎる。じぶんのいる世界ぐらい、じぶんの目で見たらどうだ?」
・ヴェーダ卒業したティエリアくん、でかい口をたたくようになりました
 └でかい口は以前からたたいてると思うなあ
  └それもそうでした!
●アレルヤ・ハプティズム
・4話ぐらいで救出されるのかなあ
 └マリーさんの謎もあるし、早いとこなんとかしてくれるといいんですけど
●ロックオン・ストラトス
「ソレスタルビーイング……?」
・いきなり見ず知らずの人間にヘンな名前で呼ばれて
 長くても数箇月でガンダムの操縦をおぼえさせられるのか。同情するよ
●ラッセ・アイオンほかトレミーのみなさん
「王さんの情報すごいですうー!」
「かれ、きっと驚きますよ? ラッセさんに会ったら」
「そうだろうな」
「生きていたか、刹那……これでエクシアの太陽炉が試せる!」
・だれこのすっとんきょうな声のクロワッサン
 └イアン・ヴァスティの娘さんだそうです。名前はミレイナ
  └ああー
・コンテナマイスターことラッセさんもふつうに無事だったね
 └きっと4年のあいだに何回かガンダムで出撃したりもしたと思いたい
●沙慈・クロスロード
「返してくれっ……ふたりを……返してくれよおおお!!」
・このままいくつかのできごとを経て、リヒティに代わって操舵手にでもなるんでしょうか
●ルイス・ハレヴィ
「はあっ、はあっ、はあーっ」
・今回セリフの8割くらいが息づかいでした
・薬はけっきょくなんなのだ
 └再生できない左手を補ってる義手かなにかが、なんらかの不適合を起こしているとか?
●王留美、リボンズ・アルマーク、リジェネ・レジェッタ
「ルイス・ハレヴィ……よかったね、これできみにも、戦う理由ができた」
「リボンズ、面会だよ」
・リューミンさん、中ボスくらいの風格を身に着けて登場ですね
 └しかし22なんだからもうツインテールはきついというのは偏見ではないのか
  └ツイン好きですか
   └ツインのリューミンさんは好きだね
    └男らしい……
・先日『オーガンダムを操縦していたのがリボンズだと小説で確定している』という情報が
 └これはいよいよ残りのイノヴェイターも気になってくるね
  └あとの4人の声は、飛田、矢尾、辻谷、阪口か
   └ほんとにそうなったら怒るくせに!?
    └怒らねえよ!?
●仮面の男
「そうか、現れてくれたか──
 じぶんがおとめ座であったことを、これほど嬉しく思ったことはない」
・いいかげんにしろアヘッドファイター!
 └フラッグはいいのかよ、と思ってたら管理人の友人が『もうガンダム倒したじゃん』と
  └なるほどハワードも成仏したし、と。って相打ちですがね!
●セルゲイ・スミルノフ、ソーマ・ピーリス、アンドレイ・スミルノフ
「あ……いえ、その……」
「なに、急ぎはしない。ゆっくり考えるといい」
「あなたにお答えする義務はありません、父さん……いや、セルゲイ・スミルノフ大佐!」
・なかなか緊張感のある関係が新たにできたじゃないか!
 └アンドレイくんの声にも緊張してしまいます
  └どうも白鳥哲の声は第一声で『ぶっ!?』とか思ってしまうな
●シーリン・バフティヤール、クラウス
「わたしたちが、武力介入の対象になるかもしれないわ」
「いや……かれらは、わたしたちと志をともにするものだよ、シーリン」
・シーリンはアザディスタンでやるべきことをやったと感じてこんなことをしてるのかな
 └ああ言うべきイヤミは言いおえたと
  └まあそういうことなんだろうが!
●スメラギ・李・ノリエガ
「ガン……ダム……?」
・セカンシーズンでもえろえろゼッコウチョウだねー
 ├ひとぎき悪いなあ
 └嫉妬は見苦しいぜ
  └んーナンのことかなー
●カティ・マネキン
「うわさのアロウズ、目にしておくのもいいでしょう」
・声のみの出演です
 └コーラサワーは元気なのか!? 元気に決まってるけど
●マリナ・イスマイール
「……」
・姿のみの出演です
 └30に手が届きそうなヒロインか。OPではちゃんとヒロインしてるな
  └怒られるよ、ぼくに。怒られてもいいけど
   └おまえにかよ!
○メカニック
●ガンダムエクシア
・もうすこし……もうすこしなんとか……!
 └4年の放浪生活の友だったわけだから、動いてただけでもめっけもんでしょ
  └そんな機体で最新鋭機に挑むあたりは刹那らしいといえるな
   ともかく5年間よく戦った。安らかに眠ってくれ……
   └「太陽炉を受け継いだダブルオーとエクシアとおれは……まさしく三位一体なのだあ!」
    └言いかねねえー
●セラヴィーガンダム
・かっ……こ……い……
 └しっかり!
・2期ガンダムが直線を基調としてシンプルなデザインなのは秘密があるんだそうです
 └どんなだろうな。合体はしないって明言したんだろ? あっと驚くギミックを期待だ
●アヘッド
・ぱっとしないデザインでしたが、動くといいじゃないですか!
 └ザコ化したGN−Xに代わって、今回のフラッグ級ポジションとなるか
●GN−X3
・前作ラストで槍持って並んでたやつらがGN−X2でしょか
 └どうちがうんだ?
  └狼牙風風拳と新狼牙風風拳ぐらいにはちがうんじゃない?
   └どうちがうんだ!?
●サーシェスのMS
・23話で破壊されたはずのスローネツヴァイを改良した機体に見えますね
 └でっかい剣とファングは健在。よっぽど気に入ったのかな
●オートマトン
・バグみたいにノコギリとか使わないだけましかもね
・こういうデザインよく見かけるよなあ
 └方舟のガードロボットですとか……アーミーのタドンですとか……
○総評
・とりあえず前シリーズの引きが引きだけに、話題性はもりだくさんでした
 └こいつは日曜夕方がまた楽しみになってきたぜ!
  └いや、でも、あいかわらず話とかどうでもいい感じもするのがちょっとひっかかるが
   └話なんて飾りです!
    └うわあ!?
●次回予告
 破壊を望むもの、拒むもの……
 さまざまな想いをうけ、いま、ダブルオーが覚醒のときをむかえる
 次回『ツインドライヴ』
 それは、ガンダムを駆逐するガンダム

 ・携帯待ち受けプレゼントのおしらせですうー!
  └そこはやらなくていいー! ってか、うるせえー!!
 ・刹那くんはメンバー集めるとか、ずいぶん能動的ですね
  もはや精神的リーダーになってるんじゃないですか
  └ソレスタルビーイング先行き心配だわあ



・……まあ、わかってたことだが……
 └けっきょくまたおなじ長さになっちゃったね。なってもいいけど
  └NONESHOOTつづくコッチャラーだよ
   └何週もつかは知りませんが、やれるかぎりはやってもらいましょう
    それではおとどけします、ダブルオーガンダム登場編!





 物語はいったん3箇月まえへ遡る
 刹那不在のソレスタルビーイングは新型、ダブルオーガンダムの起動実験中だった
 両肩に装備された2基のGNドライヴの粒子を同調させようとするが
「トロポジカルディフェクトでのインスタビリティが発生です!」
「ツインドライヴ同調率低下! 融合率も下降していきます!」
「なぜだ! なぜ安定しない! なにが足りないというんだ!?」
 なんだかマンガの科学者がよく言いだしそうなセリフを吐くイアン
 いや……やっぱりトロポジカルなんて言ってるからじゃないかな……

 ♪ニクシミニィーッ カワッテイクマエニィー

○27.ツインドライヴ


「なんなんだおまえ……ひとを呼びだしておいて、いきなりソレスタルビーイングだと?」
 そして現在。先週いきなりガンダムに乗れむしろガンダムになれおまえもガンダムだ(意訳)
とか言われたライル・ディランディは当然の反応を示した。そんなライルに刹那は
ニールがマイスターであったこと、そして4年まえの戦いで死んだことを伝える
「兄さんが……おれに、兄の遺志を継げというのか?」
「そうは言わない。だが、おまえもこの世界を変えたいと思っているなら──
 ここに、おれたちの情報が入っている」
「……いいのかい? これをおれが保安局に渡したら」
 だが刹那がつぎにライルに告げたのは、ライルの所属する反連邦組織『カタロン』の
全ヨーロッパにおけるアジトに対し、その保安局が鎮圧作戦を敢行するという事実だった
「やつらは本気だ」

 地球連邦本部ビルではアロウズ入りしたカティ・マネキンが司令官に着任のごあいさつ
 司令官は説明ゼリフらしく「知ってのとおり」と枕においてアロウズ創設の由来を
視聴者に親切に教えてくれたりした。そして非連邦参加国、カタロンにつづく新たな脅威
「……ガンダム、ですね」
 世論も味方につけ、対ガンダム戦経験者を加えたアロウズ。自信たっぷりな司令官だが
それと裏腹にマネキン大佐はアロウズの不透明さが気がかりでいた。しかも
「よろしいですか、大佐」
「ピーリス中尉……!? よくスミルノフ大佐が許したものだ」
「上層部の命令は絶対です」
 ソーマくんといっしょにいたアンドレイくんが言い、初対面のカティに自己紹介している
その姿を横目に、仮面の男は自販機わきでくつろいでいた。アロウズ、さきゆき不安である

 アステロイド基地へ帰還する道すがら、トレミーではオーガンダムとエクシアの太陽炉による
ダブルオーへのマッチング・テストが行われていた。シミュレーションでは連動率が高かったが
「試してみなきゃわからんさ。トランザムとともにイオリア・シュヘンベルグから送られてきた
 新たなガンダムの主機関理論──机上の空論か、200年後の科学水準を見越しての予見か」
「ふたつの太陽炉を同調させ、粒子生産量を自乗化する……
 これが、ダブルオーのツインドライヴ・システム」
 理屈はよくわからないがとにかくすごいしくみだ

 いちおう監禁状態だった沙慈くんだが、食事を届けるついでに情報端末の赤ハロを預ける
ミレイナ・ヴァスティとラッセ・アイオン。仲間にする気まんまんである
 ラッセさんからアロウズの知られざる非道を教えられる沙慈だったが、そもそも連邦は
世界がそれすたられたから誕生したはずだと答える沙慈
「だから、けじめをつけるのさ」
「戦えば、また罪のないひとが傷つく!」
「戦わなくても、ひとは死ぬ」

 ラッセがマッケンジー中尉みたいなことを言っていたころ地球のビリー・カタギリ宅では
「おいおい、いいかげんやめておこうよ。いくらなんでも飲みすぎだ」
 スメラギさんが本格的にだめ人間と化していた。そして鳴らされる呼び鈴
「知り合いかい? まさか、きみがこのばしょを教えてるひとがいたとはね」
「せ……刹那、なの?」
 ここでお待ちかね あーああー あーあーあーあーああー のBGMも無事確認された
「4年ぶりだな。スメラギ・李・ノリエガ」
「きみ、なにを言ってるんだい? かのじょの名前は──」
「コードネーム、スメラギ・李・ノリエガ。ソレスタルビーイングの、戦術予報士だ」

 いっ
 ちゃっ
 たあああああパート2!!??


「これであんたの逃げ場はなくなった」
 たった……それだけのために……!?
 ショックを受けたのはスメラギさんだけでなく、むしろビリーさんのほうが愕然としていた
 そして地元カタロンから刹那のことばの裏づけをとり、さらになにものかへ連絡するライル
「重要事項につき、直接会って話がしたい」

 トレミー2におけるマッチング・テストも進んでいたが、どうしても70%を超えない
「トランザムで強制的に起動をかければ」
「ばか言うな。そんなことすればオーバーロードして最悪自爆だ!」
 ティエリアの提案は却下された。これであとは無謀な刹那くんが戻ってくるのを待つばかり
 沙慈くんも閲覧許可を得た赤ハロのデータベースからちゃっちゃと結婚式襲撃事件の
情報を得、ルイスを傷つけたにっくき仇とその擬似GN粒子の特性を知った
っていうかやっぱり緑色の粒子には人体への影響ないんですね
「ガンダムスローネ……この機体がルイスを……!」
「アイツラ、テキ! アイツラ、テキ!」
「それって、どういう……!?」
 かくして沙慈くんはソレスタルビーイングも一枚岩でないことを知りはじめる

 そしてスメラギさんは軌道エレベーター上で刹那にぐちっていた
「イオリアの計画に、意味なんてないのよ……」
「それが酒びたりの理由か?」
「悪い? わたしはもういやなの。やってられないのよ」
 前シーズンでも現実逃避しなくちゃやってられないわ、と言っていたスメラギさんだが
いよいよ本格的にやっていけなくなったようだった
「世界に変革を促したことがおれたちの罪なら、その罪はふたたび世界を変えることでしか償えない」
「わたしはあなたほど……強くない……」
 くよくよしているスメラギさんがステーションでひきあわされたのは
「ロックオン!? そんな……生きて……!?」
「そんなに似てるかな? おれと兄さんは」
 そっくりです髪型まで
「紹介しよう。かれはライル・ディランディ──」
「ちがうな。おれはロックオン・ストラトス。ソレスタルビーイングのガンダムマイスターだ」
 こんなにすんなり順応するのにはもちろん裏がある
「クラウス、ジーン1がソレスタルビーイングに接触したわ。はたしてこちらに協力するかどうか」
「太陽光システムの送電権を盾に参加国を言いなりにさせ、非参加国を見捨てようとする……
 いまの連邦のやりかたは非道だ」
 統一を強引に進めるため創設されたアロウズの存在は独裁につながる
カタロンのリーダー、クラウスはソレスタルビーイングの協力を確信していたが
シーリンの表情はくもったままだった

 アロウズの強引なやりくちはわれらがヒロイン、マリナ・イスマイール29歳も襲った
のんきにガンダムが活動再開したなら刹那も……とか思ってるところに
鎮圧部隊がドヤドヤと押しかけその身柄を拘束されてしまう
「こ……ここでCM……!」



「CM明けて早々なんなんですがお嬢さま
 なぜソレスタルビーイングの情報を『かれら』に話したのですか?」
 紅龍の諫言めいた問いを柳に風と受け流し、王留美はしれっと答えた
「このていどの危機をのりこえられないようでは、意味はなくてよ」
 ネーナを通してリボンズにトレミーのいばしょをリークするリューミンさん
その情報はさらにアロウズ司令官、ホーマー・カタギリへと伝達される

「さすがはカタギリ司令、やることにそつがない。MS、全機発進!
 これよりわが艦はガンダムのスペース・シップに奇襲をかける!」
 ちなみにルイスはお留守番である

 またトレミーもリューミンさんからの情報で敵に位置をかぎつけられたことを知る
ひどいマッチポンプ。とにかくティエリアがセラヴィーで出撃したころ
トレミーへ向かっていた刹那たちの小型艇では
「こっちの戦力は?」
「ティエリアの機体だけだ。だがロールアウト間近の新型がある」
 ふつうそれを戦力とはいわない
「2機だけ……?」
「ずいぶんとさびしい組織なんだな」
 戦力のなさをスメラギさんと新ロックオンにつっこまれまくる刹那
 だめだこりゃと思ったスメラギさんはけっきょくトレミーに大急ぎで戦術プランを伝える
「刹那のやつ……ほんとうに連れてきやがった……!」
 ラッセさんうれしそう

「第2小隊は輸送艦をたたけ、残りはガンダムを!」
「大尉、輸送艦から!」
 反省をふまえ今回はしっかり武装したトレミー2からミサイルのあめあられ
しかもただのミサイルではなかった
「きっ、機雷か!? これくらいのこっ──うわ!!」
 GN−X3が爆散し、敵の攻撃特性に気づく隊長
「センサーに障害だと!? 時間かせぎのつもりか!」
 刹那の説明からトレミーの武装をスピード把握したらしいスメラギさんが敵の移動妨害と
小型艇の帰艦ルートの確保を兼ねたプランを送ったのだった。感心するロックオン
「セラヴィー、目標を迎撃する。高濃度圧縮粒子充填……GNバズーカ、圧縮粒子解放!」
 背中のガンダムフェイスが展開し、すごいビームがGN−Xをまた1機葬った
「わたしがガンダムをひきつけるっ!!」
 隊長はむしろじぶんがセラヴィーに釘づけにされたことに気づいていなかった
「イアン、ダブルオーを出す!」
「!? ちょっと待て刹那、こっちはまだ……」
「小型艇着艦準備、およびダブルオー発進シークエンスに入るです!」
 ミレイナの気の抜けるアナウンスとともに、カタパルト・デッキにその姿を現すダブルオー
「ダブルオー……オーガンダムと……エクシアの太陽炉を、載せた機体……!
 おれのガンダム!」
 携帯バーニアで直接カタパルトへ向かった刹那が、感慨とともにコクピットへ乗りこむ
「トランザムを使う」
「ムチャだ、刹那よせっ」
 刹那は聞く耳持たず、トランザムをかけた
オーバーロードこそしなかったものの、これでもなおツインドライヴは安定しない
「粒子融合率、70%で停滞!」
「トランザムでもだめか……」
「敵MS2機、急速接近中です!」
「ダブルオーは!?」
 だが、刹那にはわかっていた──
「目醒めてくれ、ダブルオー……ここには!」
 こういうときのムチャは、うまくいくと相場が決まっているのだ
「オーガンダムと! エクシアと! おれがいるっ!!」
 むしろここで動かなければダブルオーにガンダムの資格はないのだった
 GN粒子の渦がカタパルトを狙った敵の射撃を弾きとばし、起動するダブルオー
 ちなみに動いたのはあくまで刹那の呼びかけによるものではなく
たんに同調後の正常作動にちょっとかかっただけでした。なーんだって感じ
「なんだ、あの光は……!?」
「なんだ、あのシステムは」
 敵パイロットとリボンズ・アルマークが同時に驚いているあいだに刹那は出撃した
「新型!?」
「アヘッドで叩く!!」
 信じられない高機動で敵弾を寄せつけず
「ダブルオー、目標を駆逐する!!」
「なっ、なんだとお──」
 新型GNソードからライフルのビームが放出され、アヘッドを粉砕
 その性能に驚きつつも、GN−Xは手榴弾を投擲。空間上にビーム撹乱幕を張る
「これでビーム兵器は役に立たない! 接近戦では、こっちが有利いっ!!」
 もうだめだこいつ
 接近するGN−Xに負けないスピードで相手へ驀進するダブルオーが
「これが! おれたちの!」
 ソードの刀身を伸ばし、敵をランサーごとまっぷたつに斬り倒した
「──っガンダムだ!!」

「敵MS、撤退していくです!」
「ふう……」
 ブリッジのほか、モニターしていた沙慈も複雑そうにその勝利を観ていた
 そしてリボンズ・アルマークも、みずからの知らない技術に眉をひそめるのだった

 ここでエンディング・テーマが初めてかかります。また意味深長なヴィジュアルがあれこれと

 そしてどうやら今シリーズは毎週Cパートがあるようです
「スメラギさん、おかえりなさい!」
「おひさしぶりです、ノリエガさん!」
「あいかわらずムチャな戦術だ」
「……わたしは──」
 だがスメラギの躊躇のことばは、つぎに現れた人物への驚きでかき消された
「あっ!?」
「ロックオン!」
「ロックオン、イキテタ! ロックオン、イキテタ!」
「熱烈な歓迎だな」
「どういうことだ!?」
「弟さんなんですって」
「ロックオン……ストラトス……!?」
 動揺するフェルトであった

 スメラギさんのかわりに飲んだくれるビリー・カタギリ
 新ロックオンはあくまで別人だとみずからに言いきかせるティエリア
 ダブルオーの起動を知るリューミンさん
 囚われのマリナ皇女(来年で三十路)、そして──目を開くアレルヤ・ハプティズム

 それぞれの思惑を秘めたまま、ストーリーは次回へつづく

27.ツインドライヴ Closed


○キャラクター
●刹那・F・セイエイ
「ダブルオーガンダム、刹那・F・セイエイ、出る!!」
・うわもうすっかり、リーダーといわないまでも精神的支柱だよ!?
 └うれしそうだなあ……ばかにしつつも
・なんでトランザムで強制起動すること知ってたんですかね?
 └ティエリアが『帰ってきたら強行しろ』って伝えてたりして
  └ティエリア変わったな!
●ティエリア・アーデ
(ちがう。あの男は、かれじゃない……!)
・今回もザコには強いティエリア。出番はなかった!
 └今後、新ロックオンに対しての動向が気がかりです
●アレルヤ・ハプティズム
「マリー……!」
・次回で奪還されるようですが、乗機の登場もあるでしょうかね
 └基地に帰るのはロックオンとアレルヤの機体を受けとるためでもあるんじゃないかな
●ロックオン・ストラトス
「あれが、ガンダムの力か……」
・カタロンのスパイとしてなにやらしつつ気がついたらソレスタンダードに染まっちゃう
 そんな流れを予感させますね!
 └また勝手な新用語が誕生したのか
●ラッセ・アイオンほかトレミーのみなさん
「アイオンさん、ノリエガさんから緊急暗号通信が来たです!」
「ノリエガ!? スメラギさんから!?」
「自乗化のタイムラグか……!」
「ツインドライヴ、安定領域に達しています!」
・ミレイナはスメラギと面識があるようです
 └あのヘンな口調は父親の趣味でしこまれたんだったりしないだろうな……
・ハロズも元気なようです。ネーナの黒ハロもまた出番がありますかね
●沙慈・クロスロード
「ガンダム……!」
・もっともったいつけると思ったらさっさと仇を認識しましたね!
 └これでいよいよ本格的にトレミー組になってルイスと悲劇の再会する流れになるかな
  └EDで気になるカットもありましたねえ
●ルイス・ハレヴィほかアロウズのみなさん
「大尉、わたしにも出撃の許可を!」
「それを決めるのはわたしではない! 待機していろ、ハレヴィ准尉」
・やっとまともなセリフをもらえた
 └……出番とひきかえに
・司令官はカタギリさんのおやじさんなのかな?
・てっきりダブルオーさいしょのえじきになると思われた隊長は今週も生存
●王留美、紅龍、ネーナ・トリニティ
「あなたは世界の変革よりも、戦いを求めているように見受けられます」
「そうよ。戦いの涯にこそ、世界の変革があるわ。かれらに連絡を」
「わかりました、お嬢さま」
・今後『戦争こそが人間を進歩させてきた』系のセリフ担当になってくる予感がひしひしと
 └たしかに人間は戦わずにいられない哀しい生きものかもしれない……それでも!
  └だれが言うのそれ。だれでもいいけど
   └んえーアレルヤーとかイエルやー?
    └イエヌヤーと思うが……
●リボンズ・アルマーク、リジェネ・レジェッタ
「わからない? レヴェル7まで掌握しているきみでも」
「イオリア……シュヘンベルグ……!」
・『目』を持ってる連中はあきらかに視界を共有してる描写ですなあ、先週のルイスしかり
 └ティエリアはなぜ読まれっぱなしだったんだろうね? ネーナはこの先どうなるか
・けっきょくコーナーさんと同程度の情報しか把握していなかったようで
 └ひょっとしたら利用するつもりでリューミンさんにしてやられる目も出てきたかな?
●仮面の男
(さすがはカタギリ司令……対応が早い)
・むしろ、こいつの存在への各アロウズ隊員の対応も気になってならない
 └『なんでこのひと自販機のスキマにいるんだろ……ドクターペッパー買いづらいなあ』
  └切実だな
●ソーマ・ピーリス、アンドレイ・スミルノフ
「召集がかかり、昨日着任しました」
「アンドレイ・スミルノフ。階級は少尉です」
・うかつでした。ソーマくん階級上がってたようです
●クラウス、シーリン・バフティヤール
「そのことは、かれらもわかっているはずだ」
「だといいけど……」
・カタロンはZガンダムでいうならカラバにあたる組織ととらえていいんですかね
 └活動も国際的だしな……しかし気に入らんな
  └なぜです?
   └まるで秘密結社の名前だ!
●スメラギ・李・ノリエガ、ビリー・カタギリ
「……出てく。じゃあねビリー、2年間ありがとう……さようなら」
「待ってくれよクジョウ! ぼくはそんな意味で言ったわけじゃ」
・2年のあいだくりかえされてきたやりとりであろうことは想像に難くない
 ├クジョウって苗字で呼んでるのかしら
 └むしろそれまでの2年はどこをほっついてたのかしらスメラギさん
  └いちおう途中まではソレスタルビーイングの敗戦処理に従事したのかもしれんぜ
・ところで刹那くん、グラハムはおぼえてたのに隣にいたカタギリは忘れてるようだ
 └やっぱりグラハムは気持ち悪かったからインパクトあったんだよ……
●カティ・マネキン
(独立治安維持部隊『アロウズ』……連邦の忠実なる番犬、か……)
・かのじょ自身も心配ですがコーラサワーは!?
 └むしろアロウズから大佐を救いだす白馬の騎士と書いてナイトに
  └やつに望みすぎだ、あほううう
●29歳皇女
「ガンダムがふたたび現れるなんて……もしかしたら、刹那も……!」
・そろそろ結婚しなくちゃと思っていたところにまさかの刹那生存の可能性……
 マリナさま人生の選択を迫られてますね……!
 └いま、それどころな状況じゃねえだろうが!
  └はあん!? 女性にとってこの問題はどれどころでもなく重大ですよ!!
   └どうしたなにがあった!?
○メカニック
●ダブルオーガンダム
・まさしく三位一体発言、かなりニアピンでありましたね
 └似てるようでちがうような……
・太陽炉の向きを変えて攻防一体みたいな使いかたはV2の光の翼っぽいですね
 └エネルギー噴きだしまくってるけどまあ無限パワーだからいいのか
  └自乗化してるらしいですしね。どういう理屈だ
   └そこはまあ、トロポジック的な奇跡ということで……
・なおトポロジカル・ディフェクトというのは宇宙SFによく使われる科学用語で、
 反物質とならび人間の尺度においてほぼ無尽蔵のエネルギーを取りだせる(かも)よ!
 みたいな扱いで重用されている便利サイエンスです
 └ちなみにおまえはなにで知ったんだ?
  └さ……サイバーナイトで……
   └ふるっ
●セラヴィーガンダム
・ラストで敵をいつのまにか追いはらってたんだけど
 └たぶん隊長も背中のガンダムフェイスに恐れをなしたんだろうよ
  └カラスですか
●アヘッド
・なんか1機どさくさにまぎれてものすごいザコっぽくやられてたが
 └もう1機どさくさにまぎれて撤退してたけど隊長どうしたんかな
  └だからガンダムフェイスにびっくりしてだな
   └フクロウですか
●GN−X3
・なるほど、あのランサーはビーム撹乱幕が標準装備になったからですか
 └いちおうエクシアにはさんざん煮え湯を飲まされたんだから
  敵がソード使ってきたときの対策ぐらい立てておけばいいのにね……
●プトレマイオス2
・だいぶガンダム母艦っぽくなった! もう襲撃も怖くないね
 └GNアームズを喪った砲撃手ももう肩身の狭い思いをしなくてすむってもんだ
●カタロンMS
・フラッグの姿も確認。かつての最新鋭機が……ハワードが泣いている……!
○総評
・先週ああ言った舌の根も乾かないうちになんなんですがね
 手探り感の強かった紹介編としての前期とちがって、今期はけっこう
 もったいぶらず、さりとて急がず、着実にお話を積みあげてる気がします
 └勝手がわかったわけだし、話をどうまとめるかも決まったろうから
  あんまり心配することもないかもしれないぜ?
  └いえいえ、デスティニーのときのこともあるから、油断はしませんよ!
●次回予告
 囚われたマイスターを救うべく
 失意の戦術予報士が戦火のなかへと飛びこむ
 次回『アレルヤ奪還作戦』
 もう──だれも喪いたくはないから

 ・ああ、アレルヤ救出がスメラギさん復活のきっかけになるわけだ
  └『それでも……仲間のためなら戦えるっ!!』
   └『いまさらそれかよっ、うさんくせえ!』
    └ノリス以外の08なんかもうだれもおぼえてないよおふたりさん



・遅くなりました! 長くなりました!
 第2シーズン第3話『アレルヤ奪還作戦』です
 └ベイブル奪回作戦、ってのを思いだすな
  └それ爆弾しかけられちゃってるじゃないですかアレルヤ





「あなたは、4年まえに起こったアザディスタンの内紛で
 ソレスタルビーイングのメンバーと接触していますね?」
「そのときのことは、4年まえにもお話したはずです!」
 地球連邦軍、反政府勢力収監施設
「当時といまとでは状況がちがう」
 尋問を受けるマリナ・イスマイールは目を伏せた。男のいうとおりだった
ガンダムがふたたび現れ、武力介入を再開せんとしており
つまり刹那は生きているかもしれず、ガンダムで飛んできてくれるはず……
そんな夢物語を描くほどマリナ皇女ももう子どもではなくなっていた
それではおねえさんなのか? と問われると、それももう厳しいものがあったが
ストーリーとはたぶんあまり関係ないので言及はこのぐらいにしておこう

 ♪ッナニモカモッソォダロォーッ バツノワァルイィジッジョーォニワッイッツモー

 どうでもいいがOPの1期メンバーにモレノさんだけいないことに気づいたよ

○28.アレルヤ奪還作戦

「4000万人規模の軍隊……その創設を可能にしたのはひとえにヴェーダの情報統制があればこそ」
「お役に立てて光栄です」
 連邦保安局をアロウズの直轄に組みこむことになったという連邦議長からの報告を聞き
リボンズはイノヴェイターによる世界統一の手ごたえを感じていた
「アザディスタンの姫君……いままで放置していたのに、どういった心境の変化なんだい?」
「ふっ……わかってるくせに」
 訊ねたリジェネは、リボンズのその答えにかすかに眉をひそめたが
やはりふたりとも関心事はこのエサにソレスタルビーイングが食いつくことにあった
そしてもちろんガンダムたちはやってくる。収監施設にいるのは皇女だけではないのだ

「起きろ。被験体、E−57」
「……?」
「この男ですか。4年間この収監所に拘束されている、ガンダムのパイロットというのは」
「! ムッ……ムグー!!」
 尋問にやってきたソーマくんを見てアレルヤ・ハプティズムは両目を見開き
口枷の下からなにかを叫んだ。だが頭痛に苦しんでいるようすはない
(わたしの脳量子波の干渉を受けていない……報告には、頭部に受けた傷が原因とあったが)
 マスクをはずすよう指示しつつソーマくんはそんなことを考えていたが
「マリー……ようやく出会えた。やっぱり生きていたんだね、マリー
 ぼくだよ! ホームでずっときみと話していた、アレルヤだ!」
 口が利けるようになったアレルヤがいきなりちがう名で呼んできてびっくり
新手のおれおれ詐欺かと警戒したソーマくんは
「わたしは、マリーなどという名前ではない!」
 だがアレルヤは「いや……きみはマリーなんだ」と譲らなかった
 というか、なんで4年間もこんな重要人物をほっといたんだろう

「MSの戦闘経験は?」
「あるわけないだろう。作業用のワークローダーに乗ったぐらいだ」
 L1の資源衛星郡にあるソレスタルビーイングでは、温厚になったティエリアが
ひさしぶりにむかついていた。新ロックオンが予想以上に使えそうになかったからである
「まったくの素人を連れてきたのか……刹那め!」
 しかもロックオンの顔と口調なのに、微妙にベクトルのちがう軽さで話しかけてくる
「やることいっぱいあるだろ? よろしく頼むよ、かわいい教官どの」
「ライル・ディランディ……」
 モニターからその姿を見ていたフェルトも当惑を隠しきれずにいた
なまじそっくりなだけに、わずかな違和感が目についてしまうのである
 心配はほかにもあった。トレミーへのガンダム残り2体の搬入は完了したが、
「スメラギさんは、なにしてる……?」
「部屋に閉じこもったままだ。ソレスタルビーイングに戻ったわけじゃないと言いはってなあ」
 ラッセやイアンの心配をよそに、自室で酒かっくらいながらベッドに横たわり
かつての仲間の写真を眺めているスメラギさん。傷心の美女といえば聞こえはいいが
働いたら負けだと思っている系のひとと呼んでしまえばそれまでな姿であった
 そして独房では、刹那が沙慈くんの質問に答える
「たしかに記録にあるとおり、スローネとおれたちは、べつの立場で武力介入を行っていた」
「……仲間じゃないと? それでも、きみたちもおなじようにガンダムでひとを殺し
 ぼくとおなじ境遇のひとをつくったんだ。きみたちは憎まれてあたりまえのことをしたんだ
 ぼくの平和を壊したのは、きみたちだ!」
 沙慈くんのもっともな責めに、刹那はカウンターで良心の呵責アタックをかけた
「じぶんだけ平和なら、それでいいのか」
 アノー母に切り返したときのナント・ルース曹長ばりの正論ではあった
だが刹那に言われてもなんかむかつくと思いつつ、ひとのいい沙慈には反論できない
「……そうじゃない……でも、だれだって不幸になりたくないさ……!」
 と、これもまたせいいっぱいの正論を返すばかりであった、が
首にかけた指輪を握りしめる沙慈の胸中にあった感情は、うしろむきなものだけだったろうか?

「大佐。超人機関関係の資料のなかに『マリー』という名前はありませんでしたか?」
「マリー……? いいや、知らんな。押収した資料のすべてに目は通したはずだが」
 セルゲイ・スミルノフに近況報告のついでに訊いてみたソーマくんだったが
手がかりらしきものはなかった。というかずっと中佐と呼んでたのでいまさら
セルゲイと呼ぶのは違和感がある。大佐と表記するのもマネキンさんとかぶるし困った
 そんなことをソーマくんが考えていたかどうかはともかく部屋にアンドレイが入ってきた
「中尉、本隊が到着しました」
「よし。連絡が入りしだい、全員配置に就かせろ」
 もうそれぞれ熊と小熊でいいかな……と思いながらもソーマくんはきびきびと命令をくだした
じっさい大きくなったものである
 さて警備にやってきたアロウズ空母の指揮はカティ・マネキン大佐が担当している
つまり声から考えてアロウズではなくバーロウズと呼ぶべきである
ついでにいえば沙慈くんの赤ハロもバーロと呼ぶべきだな
 まあそんな話はどうでもよかった。カティは警備対象のキュリオスについて考えていた
(上層部にひき渡したあと、なんの情報も下りてこなかったが……アロウズはこれを知っていた)
 やはりアロウズは不透明すぎる。しかしよもやヴェーダによる情報コントロールとは
かのじょには知るよしもなかった
 そして収監施設を偵察していたネーナ・トリニティの報告が王留美に届き
プトレマイオスへアレルヤ発見の暗号通信がもたらされた
「アレルヤ・ハプティズムを発見!?」
「知ってるです! そのひと、マイスターさんです!」
「そうか、連邦に捕まってたのか……! どうりで行方がわからないわけだぜ」
 だが、ガンダムが行動を開始することも同時にアロウズへ伝わっていた
 ブリーフィング・ルームにスメラギがやってくると、一行は救出作戦に向け意気揚々
「救出って、どうやって……」
「あんたに考えてほしい。スメラギ・李・ノリエガ」
「……! やめてよ、そうやって期待、押しつけないで!
 あたしの予報なんて、なにも変えることはできない……みんなを危険に晒すだけよ」
「後悔はしない! たとえミッションに失敗しようとも、あんたのせいなんかにしない
 おれたちは、どんなことをしてでも、アレルヤを──仲間を、助けたいんだ!
 頼む……おれたちに戦術をくれ」
 4年間が刹那をここまで成長させているとはさすがに驚きである
「……フェルト。あとで現状の戦力と、状況のデータ。教えてくれる?」
「スメラギさん……!」
 そしてリューミンさんの詳細情報も届き、収監されている人物のリストに気になる名を
発見するフェルト。なんて記憶力だろうか
「ついに実戦だな」
 乗り気のロックオンに、ティエリアは
「きみに出番があるとは思えないが」
『きみ』て
 ほどなくしてスメラギから送られてきたミッション・プランの内容
その大胆さに舌を巻くクルーやティエリアだった
「わずか300秒の電撃作戦……それでこそ、スメラギ・李・ノリエガ!」
 そしてひと仕事終えたあとはやはり飲酒、それでこそスメラギ・李・ノリエガ
だがビールにランクダウンしているようだった。脱アル中のときがきたか
 ケルディムに搭乗し、なにかを企てているロックオン
 アリオスは艦内に固定されたまま出撃体勢で待機
 ダブルオーのコクピットへ、セラヴィーのティエリアから通信が入る
「王留美からの報告にあったアレルヤが収監されているばしょに、こんな名前が……」
「! マリナが!?」
 ティエリア……なんていいやつになってやがるんだ……!
 などと視聴者が感激しているスキに、どさくさにまぎれてGNフィールドを張り
いきなり大気圏に突入するトレミー2であった。パワーアップしすぎ。Bパートへつづきます



「ありえん!? スペース・シップごと地上に降りてくるなど……!」
「もう来た! MSハンガーがっ!」
「ガンダム……!」
 アロウズのみなさんが驚いているヒマもなく、急降下したプトレマイオスはそのまま海中へ
「減速しないだと!?」
「GNフィールド最大展開!」
「トレミー潜水モードっ」
「海につっこめえ!!」
生じた津波と呼べるほどの波濤が施設を警備するティエレンたちを押し流す
 この飛沫で約300秒間、アロウズ空母の粒子ビームは拡散し、威力が半減する
スメラギさんの大作戦であった
 そのまま施設を急襲するダブルオーとセラヴィー、ティエリアは刹那にふたたび念を押す
しかしティエリアは刹那とマリナ皇女の関係そんなに知ってたっけか
 ティエレンをけちらし、施設に機体をめりこませて突入するダブルオー
刹那がコクピットを降りているあいだ、機体を護るのがセラヴィーの役目だ。そして
「ケルディム、砲狙撃戦開始だ。当てなくてもいいから、牽制しろ」
「了解……お」
 なにか既視感をおぼえたのか、ロックオンはハロに訊ねた
「兄さんは戦うとき、なにか言ってたか?」
「ネライウツゼ! ネライウツゼ!」
「……オーライ。ケルディムガンダム、ロックオン・ストラトス、狙い撃つぜえ?」
 にやりと口の端を上げて笑うロックオン。ちがう。やっぱりなにかがちがうよこの男
 フィールドを張り、GN−X3を寄せつけないセラヴィーガンダム
「ここは死守する……てこでも動かん!!」
 さらに遠距離からケルディムの狙撃による支援が入る。かなりの命中率に驚くのはむしろ味方
「素人じゃなかったのかよ!?」
(かれは……)
 スメラギさんの疑念をよそに、ロックオンは機体を空中に躍らせながら
施設内での『仲間』の首尾を気にかける
「救出隊は……?」

 内部ではソーマくんとアンドレイくんが、トレミーに合わせたように侵入してきた集団への
対応に大わらわである
「カタロンかっ!」
「ここはわたしが! 中尉はE−57の確保を!」
 だがE−57ことアレルヤの房には、すでに刹那がたどりついていた
拘束を解かれたアレルヤに、端末をひょいと投げ渡す刹那
「そのポイントに行け。アリオスが来る……おまえのガンダムだ!」
 4年間とっつかまっていた男にいきなり激しい運動を強いる刹那
かれももうひとりの救出にすぐ向かわねばならないので必死なのだった
 アレルヤとコンタクトがとれた連絡はティエリアを介してさっそくトレミーに届き
「ばっちりですう! アリオス、射出です」
「トレミー再潜行! GNミサイルで牽制しつつ、合流ポイントに移動する」
 廊下を駆けるアレルヤは、収監された仲間を解放しているカタロンの姿に気づく
「かれらはいったい……?」
 そして指定ポイントに到着したアレルヤのすぐそばの壁面を破り、アリオスガンダム登場
「ガンダム……」
「止まれ! そこまでだ、被験体E−57!」
 アリオスに乗りこもうとしたアレルヤがふりむくと、ソーマ・ピーリスが銃を向けていた
 そのころ刹那はマリナ・イスマイールの房の扉を爆弾でふきとばし、入ってくるなり
「行くぞ!」
 基本的になんのムードもない男だった
「刹那……!」

 ダブルオーを防衛中のティエリアが残り時間30秒を切ったことをつぶやいたころ
「マリー……」
「動くな! わたしはそんな名前ではない!」
「いいや……これがほんとうのきみの名前なんだ。マリー……マリー・パーファシー」
「っ!? マリー……パーファシー……?」
 そして記憶がフラッシュバックし、頭痛に苦しみはじめるソーマくん
駆け寄ろうとしたアレルヤだったが、アンドレイくんほか2名が駆けつけてしまう
「くそっ……すぐそこにマリーがいるのに……!」
 逡巡ののち、アレルヤは銃弾をかいくぐってアリオスのコクピットへ飛びこんだ
というかかなり近距離なのにかすりもしないアンドレイくんの射撃にちょっと疑問

 とうとう艦砲射撃が有効な状態に大気が戻り、空母の砲門がガンダムへ向けられるが
「ガンダムが3機!?」
 アリオスが、ダブルオーが、セラヴィーが施設から飛びたち、圧倒的なスピードとパワーを
発揮しはじめていた。ブランクを見せずいきなりの超機動と連携を見せ、瞬時にGN−Xを粉砕
ビーム砲撃の追いつく間もなく、虹をバックに3機は戦闘エリアを脱出していった
「ミッションカンリョウ! ミッションカンリョウ!」
「ふう……どうにかだな」
 ロックオンはモニターの隅に映るカタロンの脱出艇をみとめ、安堵するのだった
やはりカタロンとしてソレスタルビーイングを利用しようとしているのか
かれの真意はいったいどこにあるのだろうか
 カタロンのアジトでも同志救出の報せに喜ぶメンバーたちであったが、シーリンは
クラウスからマリナの収監と、そしてガンダムに連れだされていったことを知る
それを聞いたシーリンの脳裏にうかぶのは、エクシアに駆け寄っていたマリナの姿だった
「マリナ……」

 ♪イイーイイーイイイーイイイー

 恒例となったCパートでは、海中を進むトレミー内でコーヒーブレイク
「ろ……ロックオン!? どうして!!」
「そのリアクション、飽きたよ……」
 飽きたよといわれても。しかし思わず沈黙のあと赤面してあやまってしまうアレルヤ
「変わらないな、きみは。ムリに変わる必要はないさ。おかえり、アレルヤ」
 ムリせず変わったティエリアが、そんなかれの帰還を労うのであった
「ああ……ただいま」

 そしてダブルオーのコクピットからマリナといっしょに出た刹那は
「おれが関わったせいで、よけいな面倒に巻きこんでしまった。すまない、マリナ」
 あやまるってこと知ってたんですね刹那さん!
 しかしマリナはそんなことを気にしていたわけではなかった
「なぜ、あなたはまた戦おうとしているの?」
「それしかできないからだ」
「うそよっ! 戦いのない生きかたなんて、いくらでもあるじゃない!」
「それが、思いつかない……だからおれの願いは、戦いでしかかなえられない」
 悲しみの涙を流すマリナをまえに、刹那はただ佇むしかなかった
「……なぜ泣く?」
「あなたが、泣かないからよ……」

28.アレルヤ奪還作戦 Closed


○キャラクター
●刹那・F・セイエイ
「マリナ……!」
・おお、刹那くんが皇女をファーストネームだけで呼んでいる。感慨深い
・犬や猫をつぎつぎ拾ってくるぐらいの勢いでトレミーに部外者を連れてくるのはどうかと
●ティエリア・アーデ
「残りの2分で、もうひとりを救けたらどうだ」
・この変化は泣かせるな……!
 └しばらくは主要4人の変化を愉しむだけでももちそうだね
●ロックオン・ストラトス、ハロ
「あれ、おれにも役割あんのかよ?……けど、そっちのほうが好都合だな」
「ナンノコト? ナンノコト?」
・なんだか表情とか態度とか、全体にちょっとずつ感じ悪いな
 └『双子を見たら入れ替わりを疑え』とはいえ、これはやはり別人であると思いたい
  └でも、いきなりあの戦闘能力とか考えるに、やはりなんらかの裏がありそうです
●アレルヤ・ハプティズム
「マリー、必ず迎えにくるから……必ず!」
・右目はケガしてなかったみたいね
 └脳へのダメージってことは25話での流血は頭を切ってたのかな
・4年の獄中生活を感じさせない運動能力は、さすが超兵ってところだろうか
●スメラギ・李・ノリエガ、ラッセ・アイオンほかトレミーのみなさん
「それにしても、ライル・ディランディのこの能力値の高さ……いったいどういうこと?」
「ツインドライヴ、起動したはいいが安定にはほどとおい。トランザムを使用するなよ!」
「スメラギさんから、ミッションプランが届きました!」
「! おいおい、なんだよこのプランは……」
「大胆ですうー!」
・スメラギさん堂々復活
・地味にラッセさんが指揮官みたいな感じに昇格しているのもポイントです
●沙慈・クロスロード、赤ハロ
「また、戦いを……?」
「ナカマキュウシュツ! ナカマキュウシュツ!」
・早くつぎの行動を起こしてほしいけど、現在は世界情勢学習中ってことかね
 └コモルだけではなにがデキルトー
  └め、めたるふぁいやー?
●ルイス・ハレヴィ
「中佐! なぜガンダムの捜索を中止したのですか!?」
・出番はあったけど……出番はいちおうあったけど……
 └沙慈くんともども、しばらくこういう状態がつづきそうだ
●王留美、紅龍、ネーナ・トリニティ
「対応はこちらでします。戻ってけっこうよ」
「ラぁジャ」
・はてさてかれらとイノヴェイター、どちらの思惑が上を行っているのだろ
 └それよりリューミン情報に頼りきりのトレミーがいつ罠にかけられるか気が気でないよ
●リボンズ・アルマーク、リジェネ・レジェッタ
「ぼくはイオリア・シュヘンベルグの計画を忠実に実行している。それはヒトにはできない
 できるのは、イノヴェイターだけさ」
「かれらは、やってくるかな?」
・『きたるべき対話』ってなんだろうな。ETがやってくるとでもいうのか
 └なんにしても、先週ツインドライヴにむっとしてた時点で底が見えてる感が
●ソーマ・ピーリス、アンドレイ・スミルノフ
「っ……! なんだ、いまのヴィジョンは……!?」
「投降しろ、E−57!! 中尉、だいじょうぶですか」
・ソーマくんにも別人格……これは完璧超兵どうしの超バトルが終盤で期待できるな!
 └でもしょせんソーマくんだよ
●クラウス、シーリン・バフティヤール
「マリナ姫は、ソレスタルビーイングのメンバーらしき人物が連れ去ったらしい」
「連れ去った!? ソレスタルビーイングが……! もしかして……」
・マリナが!? とかふつうに呼び捨てでおもしろすぎる
 └心配していても、なんとなくまっとうな意味での心配に見えないのもすばらしいな
●カティ・マネキン
「なにい、カタロンが囚人たちを解放しているだと!?
 ソレスタルビーイングと結託したというのか!」
・このひとものすごく損な役回りなんだが……コーラサワー! 早く来てくれ!
●マリナ・イスマイール
「そんなの……! そんなの、哀しすぎるわ……」
・今シーズンはだいぶヒロインらしくなってきた! 29歳だけど!
 └しかし、なんだか国とか関係ない状況になっててどうすんだろうねこれ
  └エンディングの『あの』カットの意味はいったい!?
○メカニック
●ダブルオーガンダム
・ツインドライヴでほかの3機とは一線を画しているはずだけど本格的な活躍はまだまだか
 └今回なぜだかアヘッドもいなかったしな……
●セラヴィーガンダム
・連射能力も上がって固定砲台としてもかなり戦えるようになってるもよう
●ケルディムガンダム
・デュナメスとどう機能的に差別化が図られてるのか気になる
 └たぶん、あっと驚くギミックが……
●アリオスガンダム
・完全超兵効果もあってか、いきなり高機動!
 └あいかわらず豆鉄砲!
・抜かれていたキュリオスの太陽炉がソレスタルビーイングに戻っている経緯は
 ガンダムエースの外伝でフォローされてるけど、これだけじゃわからなすぎないか
 └せめて前シリーズラストで太陽炉を切り離したのがナドレでなくキュリオスだったら……
●ガンダムキュリオス
・ピンクに塗りなおされ大改修を受けて擬似太陽炉を積んでキュリオスタオツーになって
 パーフェクトソーマくんが搭乗しアリオスと死闘をくりひろげる、この展開しかないな!
 └ああそれだ! それしかないな!
  └でもやっぱりソーマくんだよ
●GN−X3
・今週のやられメカ! ランサーなんの役にも立ってないぞ!
●プトレマイオス2
・今回は万能度がかなり向上、先代トレミーの不便さがうそのようです
 └アリオスを接続してるあいだはフィールドも相当強力だったね
●ネーナGN偵察機
・ス、スローネドライが見るかげもない姿に……
 └そりゃコンパクトなほうが隠密行動なんかにも便利だろうけどこれはちょっと
  └射出されたボディと合体してガンダムになるんだ、きっと。ならなくてもいいけど
●連邦母艦
・ビームを放つ空母でしたが、GNドライヴ何基ぐらい積んでるんですかね
 └それよりアヘッド積んどけよ……ガンダムが来るのわかってたろうが……
●ティエレン
・今週のやられメカ、その2!
 └津波に押し流されるための出番だったか、陸戦用……
○総評
・「なぜ泣く」「あなたが泣かないからよ」はあれですね、おなじ脚本家の作品でかなみと
 おなじ監督の作品でウィンリィとのやりとりとしてありましたね。狙ったんでしょか
 └さあ。それにしてもどんどん主要人物が集まっていくねえプトレマイオス
  └まるでアーク……
   └おおっと、それ以上不吉なことを口にしてくれるな
●次回予告
 あやまちを犯したものは、じぶん自身でしかそれを正すことができない
 贖罪の旅、それは、再生の旅
 次回『戦う理由』
 しかし、罪は消えず

 ・ロックオン弟おお……フェルトになにしてくれてんの
  └心配かお父さん
   └いやお父さんじゃねえけどさ
    └しかし動向が気になりますね、新ロックオン
     └株がどんどん落ちていきそうで怖いな



・おう、次回放映前日だな
 └3回もっただけでもがんばったほうだといえます
  └ガンダムばっかり観てるからカゼなんかひくんだばかが……
   ばかなのにカゼひくんだばかが……
   ├ナントYOUボーロンー
   └あとそろそろトップ絵もなんとかしないとですよねえ





「あたまのなかに、声が響く……」
『わたしの声が聴こえるの?』
「きみは……」
『マリー。あなたは?』
「わからないんだ」
 アレルヤは超人機関施設時代、寝たきりだったソーマくんに出会っていたのみならず
『わたしが名前をつけてあげる……アレルヤがいいわ』
(それは、文字どおり──ぼくにとっての洗礼だった)
 脳量子波による会話で、名づけ親になってもらっていたりしたことが判明
思った以上に重要な存在だったようだ

 ♪フタシテェー クワセモノノリィアルゥー ユガンダジレンマジダイデェー

 たぶん『歪んだジレンマ時代で』って言ってると思うんですが意味はよくわかりません

○29.戦う理由

 海中を進むトレミーの艦内
 マリナ・イスマイールは助けられたことと、そしてあらためて5年まえの
刹那こんどこそガンダム化事件のときの行動に感謝の意を表した
「戦いを行わずに内紛を止めた、あの行為はとてもすばらしいものとわたしは考えます」
「そんなことはいい」
 刹那が今後の身の振りかたを訊ねると、アザディスタンへ帰ると答えるマリナ
 全員がムチャだ捕まる連邦が介入すると騒ぐが、マリナさまは自国の状況を説明する
 連邦に加入しなかったアザディスタンは世界から孤立、内紛も激化していた
保守派のラフマディ師はあのあとお亡くなりになってしまったようです
前シリーズでは重要キャラだったのにセリフで処理されてしまった……
ともかく皇女として国の窮状をほっとけないわけです。しかし戻ってなにするんだろ
 事実上のリーダーとなっている刹那はトレミー進路をアザディスタンへ向けると決定
 方針が決まったのでクルーはそれぞれの持ち場に戻っていった
 さいごにふたりは恋人なのかとミレイナが訊ねるが、両者は即座に否定
眉ひとつ動かさなかった。すくなくともおたがい自覚はないらしい
「乙女のカンがはずれたです……」
 ごめんなさいちょっとかわいいと思いました
 スメラギさんは復活したものの、まだ制服を着る気にはなれないらしかった
たぶんいやな予感がしていたんだと思います

 そのころ新ロックオンはシミュレーションで狙い撃ち練習中
カイなら敵さんが目のまえまで来てるのよ間にあうの? とかからかってきそうだ
「ハロ、命中率は?」
「78%! 78%!」
「兄さんのようにはいかないなあ」
 だいじょうぶだロックオン、それなら集中をかければちょうどいいぐらいだぜ
 コクピットを降りると、キャットウォークにフェルトが立っており
とっさに背を向けた。はいここ萌えるところね
「きみの視線よく感じるんだけど……」
「フェルト、ロックオン、スキ! フェルト、ロックオン、スキ!」
「ハロっ!!」
 まったくこういうときハロは話を進めてくれて便利である
「おれは兄さんじゃない」
 飄々とした態度で告げるロックオンに
「……わかってる……わかってる」
 うつむいて答えるフェルトだったが、そのあごを持ちあげ強引に唇を奪うロックオン
「あんたがそれでもいいっていうならつきあうけど? その気があるならあとで部屋っ」
 さいごまで口にすることはできなかった。フェルトのGNビンタが炸裂したのだ
走り去るフェルトに背を向けるロックオン。はじめからこのつもりの行動だったようだ
ちょっとだけ負け惜しみも入っているかもしれないけど

「一杯、つきあってもらえませんか?」
 ふっきれないスメラギさんの部屋へアレルヤが酒を手に訪ねる
せっかく今回飲んでないのに逆戻りである、なんてことするんだ

 アロウズ母艦では金髪の太っちょの……名前わからないひとにマネキンさんが
ガンダムをとり逃したことでチクチクいやみを言われていた
 つぎの作戦指揮はいかにもザコっぽい銀髪の男がとることに……って
これ声ジュドーじゃないですか。イノヴェイター役だと思っていたのにちがいましたね
「アロウズのやりかたというものを、教えてさしあげます。大佐」
「勉強させていただこう」
 退室するマネキン大佐
さてこのザコそうなジュドーさん、掃討作戦を得意とする悪名高いアーバ・リント少佐は
マリナ皇女救助のからみでトレミーがアザディスタンへの進路をとっていると
予測し、待ち伏せ作戦を立案した。そして
「もうひとつ。本作戦には、かれも参加を願いたいのですが」
「ミスター・ブシドー……」
 おとめ座仮面の正式名称発覚である。まさに悪夢だった
 いっぽうマネキン大佐は自室で前回の大胆にしておおざっぱな作戦をどこかで
見たような気がしていた。このひともクジョウさんの知りあいなのだろうか
「トリロバイト、発進準備!」
 艦内放送で名を呼ばれた新型MAは、新型のGNドライヴ搭載機であった
アンドレイくんから、開発の背後には多額の寄付をした女性がいると聞き
ソーマくんはつぶやく
「もの好きなものがいる……」
 そしてたぶんそのもの好きな女性、ハレヴィ准尉にも地上への異動命令がくだった

 ジーン1ことロックオンからの連絡をうけたカタロンも動くこととなった
アザディスタンに向かうトレミーの動きを支援し、マリナも救出する作戦である
 シーリンはマリナの側近を辞職したときの会話を思いだしていた
 たとえ連邦に加入できたとしても、現行の連邦政府の政策ではアザディスタンに
未来はない。それは国を出なくてはできないことなのか? というマリナの問いにも
「この国を立てなおすだけではだめなのよ」
 キリリと答えたシーリンなのだった。回想終了、シーリンはクラウスに同行を申しでる

 トレミー艦内ではマリナさんが刹那に「わたしといっしょにアザディスタンに来ない?」
とか言いだした。プロポーズじゃねえか。だが案の定断る刹那くん
「おれにできるのは、戦うことだけだ」
「哀しいことを言わないで……刹那。争いからはなにも生みだせない
 なくしていくばかりよ」
「……ソレスタルビーイングに入るまでは、おれもそう思っていた
 だが、破壊のなかから生みだせるものはある
 世界の歪みをガンダムで断ち切る……未来のために……
 それが、おれとガンダムの戦う理由だ」
「!……」
「CM」
「ええ!?」



 人手不足ということでイアンの整備を手伝わされている沙慈くん、ああなしくずし
「働かざるもの食うべからずってな」
 じゃあマリナさんは飲まず食わずなんですか
 それはともかく沙慈くんにソレスタルビーイングがなぜ集まったかを話すイアン
みなそれぞれの事情から、戦争をなくすことを切に願っているのだ
「でも……」
 ことばを濁す沙慈に、そうさ、とイアンは言う
「わしらは犯罪者だ。罰は受ける……戦争をなくしてからな」
 いつになるんだろうね

 すっかり飲み友だちになったアレルヤとスメラギさん
飲むのはもっぱらスメラギさんの仕事ですがグチも聞いてくれます
 ソーマくんについて語り、新たな戦う目的を得たアレルヤに「うらやましいわ」
とスメラギさんは言った
「わたしの戦いに、そんな理由があったかしら……」
 過去を払拭したくて戦い、さらに犠牲を払っても、忌まわしい過去をふりきることは
できないままだった。いまのスメラギには戦う理由、ここにいる理由がない
だがアレルヤはそうは思わなかった
「だったらどうしてぼくを助けてくれたんですか? 戦う意味……見つけられますよ、あなたになら」
 ハレルヤが逝き、脳量子波を使えなくなったとしても、それでもマリーをとりもどす
格納庫でアリオスガンダムをまえに決意を新たにするアレルヤ
そしてその姿を見守っているティエリアであった
「ロックオン、クリス、リヒティ、モレノさん……もういちどわたしにできるかしら……
 世界と向きあうことが、そして、大切なひとを護ることが……エミリオ……」
 独白していたスメラギは、ふと違和感に気がついた
深度のわりに静かすぎ、魚もいない。敵襲の予兆であった
「Eソナーに反応! むっつの敵が高速で接近してくるです!!」
「そりゃ魚雷だ! フェルトっ」
「GNフィールド、最大展開!!」
 激震に驚くクルーたち。不意を撃たれたていである
 防いだ魚雷には重化合物がしこまれていた。ソナーを封じて目を潰すのが目的の攻撃だ
「虎の子を撃つぞ!」
 MAトリロバイトが大型魚雷を発射。GNフィールドを突破する新兵器である
 爆発で浸水していくコンテナ内を駆けぬけ、コクピットにとびこむマイスターズ
「ガンダムを出そうにも、この深度では……!」
 ティエリアが歯がみするとおり、浮上しなければガンダムを出撃させられない
だが爆雷攻撃がたたみかけてきた。スメラギが推察したとおり、使われたのは
「ケミカル・ボム!」

「敵艦が圧壊するさまが観られないのは残念ですが……」
 樹脂化する爆雷によって動きを封じ、トリロバイトでの直接攻撃をかける
リント少佐のみごとな作戦であったがその芝居がかった動作はどうかと思われる
(しかし、相手の指揮官はどう出るか……?)
 マネキン大佐はせんだっての作戦を立てた人物が気にかかっていたのだ

「打つ手なしかよ!」
「おちついて! 手はあるわよ」
 スメラギが叫んだ。リントの作戦はすべてがスメラギの予測どおりに運んでいく
 ついにMAによる直接攻撃で穴を開けられるトレミー。しかし
「ラッキーね!」
 スメラギは言いはなつ。ソナーを封じられ位置のわからなかった敵は現れてくれ
しかも浸水によって格納庫への注水時間は省略された
なにより、すでに深度はガンダムの出撃可能域まで上がっている
 セラヴィーが出撃し、MAのパワーを押し返すべく機体が紅く染まる
「切り札はある! トランザム!!」
 船体から引き剥がされたトリロバイトがセラヴィーを攻撃しようとするが、
「水中でも、こんだけ近けりゃ!」
 ケルディムの支援射撃により、距離をとらざるをえなくなるトリロバイト
だがそれを許すソレスタルビーイングではない
「刹那!」
「了解。ダブルオー、目標をっ──」
 その瞬間、脳裏にこだまするマリナの誘い。どうやらまんざらでもなかったようです
「くっ! 目標を、駆逐する!!」
 雑念をふりはらうようにしてソードを抜きはらい、あっさりとMAを撃破
「ばかな! トリロバイトがっ! ひっあっ!?」
 爆沈する敵を尻目に、爆雷を降らせてきた海上の敵めがけてアリオスがトランザム発動
まるでトランザムのバーゲンセールだな。ダブルオーを捕まらせて一気に上昇する
減圧症になりそうですがだいじょうぶなんでしょうか
リント少佐はあわてふためく
「MS隊を!」
「もう遅い!」
 カティの言ったとおり、ブリッジに襲いかかるダブルオー
「ぇあぁー」
 リントが情けない声を出したその瞬間、ダブルオーに横あいからタックルをかけた機体がいた
「あのアヘッドは!」
「ミスター・ブシドー!」
 赤面しちゃうね
「この動き! 手ごわいやつかっ」
「その剣さばき……まちがいない、あのときの少年か!
 なんという僥倖──生き恥を晒したかいが、あったというものっ!!」
 角兜を模した頭部装飾のカスタムアヘッドでついに現れた謎のマスクド・グラハム
その名もミスター・ブシドーである。仮面の下の右顔面には、傷跡が走っていた
 そして、苦戦を強いられていたのは刹那だけではない
「その機体……被験体E−57!」
 脳量子波による超反応が使用できず、ソーマ・ピーリスのカスタムアヘッドに
押されるアレルヤ。トランザム直後の性能低下も痛い
「墜ちろ、ガンダムう!」
 だがリニアガンの斉射が追撃を阻んだ。ソーマはイナクトやヘリオンの姿をみとめ
「あれは? まさか、カタロン!?」
「反政府組織が! わたしの道を阻むな!」
 ブシドーによって何機かを斬られつつも、加勢するカタロンをまえに
さすがに撤退を余儀なくされるアロウズ艦。すでにカティが事実上の指揮を執っていた

 脅威が去り、近場の島で機体を降りてカタロンとコンタクトをとる刹那とマリナ
「反政府組織カタロン……これほどの戦力を」
「だれなのかしら、わたしに会いたいひとって」
 はたして、姿を現したその人物とは。いやわかってるんだけどね
「ひさしぶりね、マリナ・イスマイール」
「シーリン……シーリン・バフティヤール! どうしてあなたが!?」
「いまのわたしは、カタロンの構成員……地球連邦のやりかたに、異議を唱える女よ」

 ♪イイーイイーイイイーイイイー

「お世話になります、おじさん」
「ここでは司令と呼びたまえ」
 連邦軍本部では、ビリー・カタギリがアロウズの制服に身を包み
エイフマン教授のポジションをひきついで新型MSの開発に従事することとなった
かれの瞳はクジョウ──スメラギさんへの怨みと怒りに燃えていた
 トレミーでスメラギさんがサイズの合わないピチピチ制服によるサービスシーンで
のんきに照れ笑いしているのと同時のできごとであった



29.戦う理由 Closed


○キャラクター
●刹那・F・セイエイ、マリナ・イスマイール
「ちがう」
「ちがいます」
・息ぴったりじゃないですかあ!
 └あのプロポーズといい、双方無自覚なのがすごいな
  └ところで『おれとガンダム』とか『おれたちのガンダム』とかになってますね
   └ひとり立ち?
    └つぎは『おれでガンダム』『おれをガンダム』あたりか
     └意表を突いてマリナさんに『あなたをガンダムよ』とか言われる展開!
      └……きみら……
・マリナさまは国に戻ってなにをしようというのだろう?
 └それをたしかめるヒマは……ないかもしれないな!
  └またサーシェスの憎まれ要因が増えるわけか……
●ティエリア・アーデ
「戦う理由か……むかしなら否定していただろうな」
・丸くなったティエリアには存在感がない……なにも言うセリフがないからだ
 └戦闘ではあいかわらず奮戦してるんだけどねえ
●ロックオン・ストラトス、ハロ
「フラレタ! フラレタ!」
「気づかせてやったんだ……比較されたらたまらんだろ」
・株が大暴落するかと思いきや、こいつはなかなか
 └ほんとに比較してるのはほかならぬ当人だという話だしな
  └フェルトの反応のかわいさとあいまって、さきゆきが気になる関係であります
●アレルヤ・ハプティズム
「機体のせいじゃない……ぼくの能力が……!」
・脳量子波って『施工』するものなんだな
 └それにしても完全超兵能力は消えてたんだね……消えててもいいけど
  └最終回では復活するか、完全に全能力をじぶんのものにして大活躍だよ!
・しかしかれも理解しているように、ソーマくんは現状を不幸と思っていないわけだが
 └というよりセルゲイさんと幸せに暮らしてたわけだが! 引き裂くことになるが!
  └だいじょうぶ、それは先にアロウズがやってくれている
   └オーケーオーケー! ソーマくんは傷つかない!
    └ないか?
●ミスター・ブシドー
「……手合わせを拒まれたか」
・み、みすたーぶしどー……予想をうわまわるひどさ
 └次回の活躍はいつになるやら
・ところでこの名前には聞きおぼえがあるんですが
 └ワンピースでビビがゾロのことをそう呼んでたからじゃないのか
  └あー
●スメラギ・李・ノリエガほかトレミーのみなさん
「サイズ合わないの……きつくて」
「すぐにほかの、用意します!」
「わしはそのままがいいなあ」
「セクハラです、パパ!」
・エミリオってだれですスメラギさん?
・おやっさんはあいかわらず味のあるえろおやじであった
 └ミレイナもおやっさんが趣味で開発したアンドロイドさ! という説を唱える!
  └なっ──!?
・そしてやっぱりスメラギさんが来たらラッセさんの影がうすくなった……
 └どうでもいいんだが今回って解説してただけでなんの指示も出してなくない?
  └でも戦況予報としては完璧だよ! さすがはスメラギさん!
   └戦闘開始以前から予報しとかないと意味ないでしょおおおお!!
    └だからつぎからやってくれますって!
     └「15分後にアザディスタンが……火の海……に……しくしくしく(飲酒)」
      └まっさかさまだな
●沙慈・クロスロード
「あのー……いいんですか? こんな秘密事項をぼくに見せちゃって」
・よくないと思う! これでもう抜けられなくなったと思う!
 └なんてなしくずし勧誘だ……でも予告を見ると意外な人物と会見してるようだぞ
●ソーマ・ピーリス、アンドレイ・スミルノフ
「GNドライヴ搭載型のMAまで開発しているとは……」
「うわさでは、多額の寄付をした女性がいるそうですが」
・小熊くんいまいち活躍の場がないね
 └ソーマくんもせっかく優勢なのにまたジャマされて……もうちょっと出番を……
●ルイス・ハレヴィ
「了解」
・今回セリフこれだけ!
・対ガンダム兵器開発の資金援助と、さらにアロウズ入りも金でなんとかしたのか
 └思った以上におそるべき執念……こじれる予感!
●クラウス、シーリン・バフティヤール
「必ず助けてみせる、きみの大切な友人を」
「クラウス、わたしも部隊に同行させて」
・なんだかマリナさんを大事にしてるシーリンさんを見てると複雑な気分です
 └つってもなあ。以前とは状況もちがうしなあ。ていうかどうしてほしいんだよ
●カティ・マネキン
「たいへん勉強になりましたよ、少佐どの」
・しょっぱなから扱い悪いな!
 └アロウズ入りたてでいきなりだしぬかれたわけだから、まあ風当たり強いだろうて
●金髪の太いひと、アーバ・リント
「うら若き姫君のため、白馬に乗ったナイトを気どるか」
「いまのソレスタルビーイングは、私情で動いていると推測します」
・うら若き……?
・リントさんは理想的なかませキャラとなっております
 └こういう位置のキャラが輝くね00は
●ビリー・カタギリ
「クジョウ……きみはずっとまえから、ぼくのことを利用していたんだね……
 そして踏みにじったんだ……ぼくの気持ちを……!」
・逆怨み……いや順怨みなのか……?
 └たぶん知らないうちにそうとうな機密情報を漏らしていたにちがいないしな
  └「じつはねクジョウ、あのでっかい剣のガンダム、ぼくがGNドライヴを
    搭載させたフラッグが倒したんだよ! すごいだろ!」
   「ふ……ふうん……」みたいな
   └機密か?
・ブシドーに会ったときのリアクションがいまから楽しみでしかたないです
 └大穴『仮面とるまでナチュラルに気づかない』
  └まっさ……かあ!?
○メカニック
●ダブルオーガンダム
・GNドライヴMAを圧倒したのはツインドライヴならではでしょうか
 └安定起動させるための追加パーツが出るという話だ。さらなるパワーアップがくるな
●セラヴィーガンダム
・そろそろ敵も背中の顔に慣れてしまったでしょか
 └いや……顔ははじめからどうでもよかったんじゃないかな
●ケルディムガンダム
・おそるべきカクシぎみーくのねたばれミチャッタヨー
 └よし、教えろ
  └ごにょごにょ
   └うおおおまじかああああ!?
    └やめてください気になるから!
●アリオスガンダム
・水中でも有効な飛行形態とはなかなかGフォートレス
 └今回は各機が分担して最大限の効果を発揮した感じでよかったよ
●トリロバイト
・弱い……やっぱりMAは弱い……
 └名前は三葉虫の意味ですが、とても見えませんなあ
●アヘッド
・兜のほうは剣しかないのか……ソーマくんのやつもカスタム機だよね?
 └どのくらいこの機体のままで戦うことになるんだろうかな
●プトレマイオス2
・今回わりと鋭くダメージ受けまくってましたが、だいじょうぶなんでしょうか
 └カタロンに支援してもらって直すのかもね
  └でもカタロンも介入の対象だよなあ。今後どういう流れになっていくんだろ
●連邦空母
・アヘッド2機しか搭載してなかったのか
 └出撃させるヒマがなかったということかもしれません
●カタロンMS
・カタロン側の名パイロットみたいなのがいないと、旧式すぎてちょっときついかな?
○総評
・今回もドラマ展開がなかなか着実でよし。笑いどころもちゃんとキープしつつ
 次回また急転直下のようだし、いまのところ退屈はしないですんでますなあ
 └戦闘シーンも第1シーズン終盤なみのテンションを基本にするとのことだから
  アクション面も安心して観ていられそうだよ
  └ていうか動画にIGだのジブリだの……すごいですね
●次回予告
 アロウズの無慈悲なまでの攻撃に翻弄されるマイスター
 そして刹那は、紅蓮の炎のなかで劇的を味わう
 次回「故国燃ゆ」
 その再会は劇薬か?

 ・あ……アザディスタアアアアン!!
  └予告でのマリナさまのめったにない微笑が哀しい……
   └EDの子どもたちは出るのかな? ただのイメージだろうか?
 ・せ、セルゲイさんと沙慈が!? いったいどんな会話を?
 ・おお、サーシェスの機体がいましたねい
  └ついに出てくるね……役者がそろったな
   └ひとり! もうひとり!
    └……? ……あ! コーラサワーは真打ちだから。うん。秘密兵器だから
     └忘れてましたよねえ、いま!?



・今週も土曜夜にお届けいたします。次週はもうちょっとこう……
 └ほかの更新もそろそろ始めてくれないのかね
  └あさって……そんな先のことはわからない……!
   └来週はもっと先じゃねえか!!





「ソレスタルビーイングの復活を予見し、それを逆手にアロウズの権限拡大を
 図る、か……これはきみの考えかい? それともヴェーダの?」
「さあ、どっちかな」
 きょうもイノヴェイター組というか、リボンズが悪だくみ
第三のメンバー、リヴァイヴ・リバイバルが登場し、ガデッサがロールアウトしたので
いつでも出撃できると告げる。だがリボンズはすでに『例の作戦』を頼んでいた
 だれに? 決まってるだろう! ふたたびヒゲの伸びた顔を笑みで歪めたあの男さ!

 ♪ヤクーソクーシタハズーウノフターリサエッ キッヅーカーズゥッ トーリスギテユクゥーギャラッギャラッギャラッ

○30.故国燃ゆ

 海中のプトレマイオス2は修理にアヘッドの検証、ツインドライヴの調整と大忙し
おかげでミレイナはむくれていた。ああこいつほんとう存在浮いてる
 さて、ガンダムマイスターたちはどうしているかというと
ルブアルハリ砂漠にあるカタロンのアジトへと向かっていた
 連邦は非加盟国の多い中東全域の経済を麻痺させるため対テロの名目でGN粒子を
散布しているのだが、カタロンはそれを逆手にとって砂漠に基地をかまえている
その説明をする新ロックオンに「くわしいな」とつっこむティエリア
そういえばロックオンがカタロン所属だということを知ってるのって刹那だけなのね
「常識の範疇だよ」とロックオンがいなしたところで基地に到着した

 歓迎されるガンダムたち。ティエリアが素顔を見せるロックオンを非難しているころ
刹那とスメラギとマリナ、そしてなぜか沙慈ら4名はリーダーと別室で会見していた
 カタロン中東支部を率いるクラウス・グラード、そしてシーリンの姿もある
あいさつを終え、さっそくマリナの保護を申しでるシーリンだが
マリナは反政府組織に入ったシーリンに従うことに気が進まなかった
「もうひとり、保護を頼みたい。沙慈・クロスロード、民間人だ」
「え……?」
 カタロン構成員の嫌疑をかけられた沙慈はカタロンで保護されるべきであろう
ということだろうが、視聴者的にも『え……?』である
あんなに情報教えちゃったのにいいのか刹那。いまさらか……
「ちょっと、勝手に……!」
「そうするのがいちばんよ」
 どうするにしても不幸な結果になるに決まっているんだけどな
 と、部屋に子どもたちが入ってきた
 その姿に刹那は一瞬じぶんを重ね、「構成員として育てているのか」とムッとするが
「かんちがいしないで。身寄りのない子どもたちを保護しているだけよ」
「もっとも資金が限られていて、すべての子どもたちを受け容れるわけにはいかないが」
 武装組織がそこまでしなければならない現実。連邦の政策の犠牲者というわけだ
 と、子どもたちがマリナに気づいて騒ぎはじめる
話の流れで子守を頼まれ、部屋を出る一国の皇女
「さすがシンボルといったところね……」
 シーリン節健在である
 話はようやく本題に戻り、クラウスはソレスタルビーイングに協力をもちかける
目的も異なり、戦力もちょっと……答えるスメラギだが、くいさがるクラウス
「あなたたちに協力したい。補給や整備だけでも……力になりたいのです」

 ペルシア湾ではアロウズ母艦内で金髪の太いひと、アーサー・グッドマンが
前回のトリロバイト損失の件でリント少佐を叱責、マネキン大佐にもあらためて
現場指揮を命じていた。落としたりもちあげたり管理職はたいへんなのだ
「今後、わたしの指示にも従ってもらう。よろしいな? ミスター・ブシドー」
「断固辞退する」
 ブシドーは堂々と答えた
「わたしは司令部より、独自行動の免許を与えられている
 つまりはワンマン・アーミー……たったひとりの軍隊なのだよ」
 つまりは特務隊FAITHか
 それにしてもあんまりなセリフまわしだ……みんなよくつっこまずにいられるな

「大佐が出動なさっているのですか?」
 ソーマくんはガンダム探索部隊の指揮を執っているセルゲイさんと連絡中だった
「よもや正規軍がアロウズの小間使いにされようとは……ところで、あれは元気かね」
「アンドレイ少尉ですか?」
 息子を気にかけ、自嘲ぎみに軍人であってもひとの親ではなかったと語る大佐
「大佐……大佐! あの件、お受けしようかと思います」
「あの件?」
「大佐の養子にさせていただく件です」
「ほんとうかね!?」
「くわしくは、お会いしたときに……では」
(わたしは幸せものだ……)
 いまものすごい死亡フラグが立ったように見えたんだが

 カタロン基地ではちょっと頭部のでかい子どもたち相手にマリナ皇女が
ほのぼのシーンをくりひろげていた。それを遠まきに眺めていた刹那に、沙慈くんが
「あの子どもたちもきみたちの犠牲者だ。きみたちが変えた世界の」
「ああ、そうだな」
「それがわかっていて、なんで戦うんだ!」
「理由があるからだ。わかってもらおうとは思わない。怨んでくれてかまわない」
「刹那……!」
 ひらきなおられて釈然としない沙慈くんであった
 そしてマリナも立ち去ろうとする刹那に「ひとつだけお願いを聞いてほしいの」
夕食おごって、とかじゃないことを祈ろう
 リーダー部屋ではシーリンとクラウス、そしてロックオンが会話していた
「ソレスタルビーイングをとりこむのはムリのようね」
「いいや、あの答えでじゅうぶんだ。アロウズとの戦いは、熾烈を極める
 近い将来、かれらとわれわれが手を取りあう日が訪れるさ。そうだろ、ジーン1?」
「さあ……どうですかねえ」
 カタロンにはカタロンの思惑があるのであった。なかにはガンダムをバックに
記念写メなど能天気に撮って怒られている連中もいたが

「マリナ・イスマイールを、アザディスタンに送り届ける」
 ダブルオーが整備中の刹那は、行きに使用した輸送機を使わせてもらうと告げた
「なんなら、そのまま帰ってこなくてもいい」
「……ばかを言うな」
 ティエリアがそんなことを言いだしたので、ちょっと素でぎょっとしている刹那
 ほかのメンバーもティエリアなんか悪いもんでも食ったんじゃないのという反応だった
 いっぽう沙慈くんはカタロンにもいたくなかった
そもそもカタロンのメンバーだと濡れ衣を着せられたのだから心証がいいはずもない
なんとか自力で出て行こうとしていると、親切なおじさんがクルマを貸してくれた
 なんという話の早さ。だいじょうぶなのか反政府秘密組織
「こいつで越えられるかな、砂漠……」
 沙慈くんが不安げにバギーカーを転がしていると、3秒でセルゲイさんの船と遭遇した
「! 連邦軍!?」
 なんという話の早さ。だいじょうぶなのかガンダム00



「あんな軽装でなぜ砂漠を走っていた!?」
「バイオメトリクスがヒットした。こいつはカタロンの構成員だ」
 とっつかまった沙慈くんは連邦兵の尋問を受け、ぶん殴られたりしたが
そこに現れるセルゲイ大佐。さすが00の良心であった
「きみは戦士ではないな。戦うものの目をしていない。カタロンではないということだ
 ソレスタルビーイングと行動をともにしてたのではないか?」
 なあにかんたんな推理だよ、とやたら古典的な言いまわしであったが
言い当てられて動揺した沙慈くんは正直に話すことを選んでしまった
「……ぼくにかかっている嫌疑を、解いてもらえますか?」
「尽力しよう」
 部屋の扉にへばりついていた連邦兵がそれを聴いているとも知らずに……
ていうか薄いな軍艦の扉

 アロウズ本部では地球に降りた第4航宙隊がカタギリ司令に着任のごあいさつ
そんな隊知らないよとか言わないでくださいルイスの隊です
「朗報です、司令!」
 その場にいあわせたデブあらためグッドマンさんがカタロン基地発見の報をもたらす
第4航宙隊も出撃を希望するものの、かれらは宇宙からやってきたばかり
ムリせず休めという司令のことばに従わざるをえないのだった
内心くやしがっていたルイスもまさかその情報が沙慈くんからきてるとは思いもしない

「なっ、なんだこの指令書は……!?」
「大佐。上層部からの命令は絶対です」
 オートマトン(第1話に出てきたあれです)のキルモードによる使用を命ぜられ
わが目を疑うマネキン大佐に、リント少佐はいっそ愉しそうに告げた
「この作戦の内容、貴官はなんとも思わんのか」
「もちろん思いません」
 前シーズンの超人機関研究員にひきつづき、またセキ大佐かよ
 不愉快さを感じたのはカティさんだけではなく、ソーマくんもである
「このような作戦を……大佐がこの転属に反対していた理由が、よくわかった」
「中尉は誤解しています
 スミルノフ大佐は、任務のためなら肉親すら見捨てられる男ですよ」
 あの男は母を見殺しにしたんです、というアンドレイくんの衝撃発言
まさか家庭を顧みず病気の母に気づけなかったという美味しんぼパターンなのか
そんなことを思ったソーマくんはなにも言えなくなった

「そう……アロウズが反政府組織の位置を……」
 リューミンさんのもとにもネーナ経由でその情報が流れてきた
直接関係ないがポニーテールにちょっと違和感がある。なんかサムライみたいだ

 そしてセルゲイ艦長は聞き耳を立てていた部下に鉄拳制裁
「だれがアロウズに報告しろと言ったっ!」
 部下の勝手な判断でアロウズへ情報が伝わってしまったことを沙慈くんに詫び
アロウズの手が伸びてくるまえに脱出をと薦める
 大急ぎでバギーカーに乗りふたたび砂漠に出る沙慈くん。なんていそがしい話だ
「ぼくの存在を知られたって……もしかして……! !? あの色は」

 通信用ブイを介してリューミンさんから暗号をキャッチし、トレミーも事態を把握
さっそくカタロン施設へ救援にむかおうとするスメラギさんたち
行ったり戻ったりほんとうにあわただしかった

 MS隊で迎撃しようとするカタロンだったが、戦力差はいかんともしがたく
かんじんのクラウスがガンダムだのみというていたらく
抵抗を見せるティエレンやリアルドも、性能でも練度でも歯が立たなかった
「あんな旧型のMSで……!」
 ソーマくんも思わず遠慮をみせてしまい、頭部を破壊してすませたりするが
ほかのメンバーは情け容赦なかったからあまり意味はなかった
 そしてばらまかれるオートマトン。ソーマくんは思わず制止するがあまり以下略
「あ、あれは……?」
 カタロンにとってオートマトンのおそろしさは第1話で身にしみていた
「総員、退避だー!!」
 クラウスまじ役に立ってねえ
「遅かったか……!」
 おっとり刀で駆けつけたガンダムたちだが、ティエリアのことばどおり
すでに蹂躙ははじまっていた。この場をまかせ最優先で先行するロックオンに
ソーマくんのアヘッドが立ちはだかる
「あの動き!?」
 ほかの機体もガンダムとの交戦に入ろうとするが
「……わたしは抜けさせてもらう。興が乗らん!!」
 さすがブシドー、こんなフェアじゃない戦闘にいやけが差したのか撤退した
いやわかってるんだ。そんなわけないよね。ダブルオーが来てないからだよね
「!……これは……」
「これが……こいつが……人間のやることかよっ!!」
 戦闘も忘れ、基地を跋扈するオートマトンの虐殺を目にして絶句するソーマくん
そして怒りに燃えオートマトンたちに向けハンドガンを抜きはなつロックオンであった
「無人兵器による……虐殺行為……みずからひきがねを引こうとしないなんて!
 罪の意識すら持つ気がないのかあっ!!」
「ダブル・バズーカ──バーストモード!!」
 アリオスとセラヴィーも怒り心頭で切り札を使用、GN−Xたちを撃破していく
初期目標を果たしたとの判断もあり、アロウズMS隊は撤退していった
 われを忘れてケルディムの戦いぶりを見つめていたソーマくんも
その矛先が自機に向けられたことで撤収する

「……ひどい……」
 対衛星光学迷彩を上面にかけたトレミーが到着したときには
カタロン基地はすでに血の海と化していた
「これが、アロウズ……」
「そうだ……あれが、われわれの敵だ!」
 あらためて敵の姿を思い知らされたアレルヤとティエリア

 ♪プロッタイッフォーアスゥーノォー……リッソォオーヌケェーテー……

 帰投中のソーマくんの目には、鏖殺されていくカタロンの姿が焼きついて離れない
「わたしは超兵……戦うための存在……! そんなわたしが
 ひと並みの幸せを得ようとした……これはその罰なのですか、大佐……?」
 いや関係ないと思うなあ

「っ……ああっ……ぼっ、ぼくが……ぼくが、話したせいで……!?」
 カタロン基地へとってかえした沙慈・クロスロードは愕然とひざを落とし
結果論とはいえ、みずからの安全だけを求めた行動の末にひきおこした事態に
絶望的な叫び声をあげるしかなかった
「そんな……そんな……うそだあああああー!!」
 アングル変わったらバギーカーが消滅していたが、そんなことはどうでもよかった

 ♪イイーイイーイイイーイイイージュンシンーサガーシンプールーナチーカラニー

 さて、EDが流れてるあいだじゅう視聴者の心はひとつだったことと思う
ねえちょっとこの話なんか忘れてるんじゃないの、重要な件をふたつほど、と
つまりサブタイのことと冒頭に登場したやつのことを、と

 そう、刹那とマリナを乗せた輸送機は雲海を割り、『故国』にたどり着いた
「戻ってこられたのね」
「ああ、あんたの国だ」
 だが雲の下は真紅に染まっていた
「! アザディスタンが!?」
「この規模は……テロなんかではっ……は!?」
 見渡すかぎり炎上している街なみの上空にたたずんでいた、その細身の機体
「あれは……ガンダム! しかも、あの色は……まさかっ!?」
 信じたくない刹那の声に、最悪のかたちで応えたかのように
どこかで見た赤色のガンダムはゆっくりとふりむき──
「そうよ──
 そのまさかよ!!
 まるで聴こえているように告げたアリー・アル・サーシェスの声は、嘲笑に歪んでいた



 っていうか聴こえてるよねこれあきらかに

30.故国燃ゆ Closed


○キャラクター
●刹那・F・セイエイ、マリナ・イスマイール
「燃えている……?」
「どうして……アザディスタンがっ……どうして……!?」
・帰るばしょを喪ったマリナ皇女ですが、EDを観るにつけすんなりトレミーには
 乗らないようですね。子どもたちの生き残りともうすこしなにかありそうです
 └あの状態のカタロンの世話になるわけにもいかんだろうから、どこに身を寄せるかね
・そしてみんなの宿敵サーシェスに対し、刹那の胸中やいかに!
●アレルヤ・ハプティズム、ティエリア・アーデ
「この4年間になにがあったんだい? きみが冗談を言うなんて」
「本気で言ったさ。フッ……冗談だよ」
・フッて……
・4年のブランクがあるという意味では視聴者に説明するいいとっかかりに
 なりそうだけど、いまのところそういう役割は果たしてないな、アレルヤ
●ロックオン・ストラトス、ハロ
「逃げんなよ……逃げんなよおアロぁウズうっ!!」
「オタノシミニ! オタノシミニ!」
・今回の怒りの芝居はなかなか迫力でした、三木眞一郎
 └しかし怒りのあまりライフルではなくハンドガンのまま戦ったり、未熟未熟
●ミスター・ブシドー
「免許があると言った」
・だれかこいつを止めようというやつはいないのか?
 └むしろおもしろいから止めないでいろいろやらせてみようってことでは?
  ほら、前回好き勝手やった結果エクシアをみごと仕留めたわけだし
  └連邦ノリいいなあ
●スメラギ・李・ノリエガほかトレミーのみなさん
「王留美から、緊急暗号通信」
「救援にむかうわ!」
「了解です!」
・ぶーぶーですー! むぅー!
 └そんなセリフ吐かせてるヒマがあったらおやっさんとラッセにもセリフをー!
  └しょせんそれが……野郎どもの生きざまなのさ……!
●セルゲイ・スミルノフ、沙慈・クロスロード
「やつらは超法規的部隊だ。わたしの権限できみをかばいきることはできん」
「そんなあ」
・出てくると安心するセルゲイさん。00の良心にして大黒柱ですね
 ├リョウシンだけに?
 └しかしソーマくんと無事再会できるのかどうなのか心配でならん
  └ムリじゃないかな
・沙慈くん『そんな』が多いですね
 └今回のことで、刹那をただ糾弾するばかりではいられなくなったなあ
  └マリナさまともども、これであらためてトレミー入りするしかなくなったな
   └それにしてもすごい早さでこのへんの展開を処理されたよね。されていいけど
●ソーマ・ピーリス、アンドレイ・スミルノフ
「肉親を……?」
「あの男は、母を見殺しにしたんです」
・そうじゃないかとは思ってた! 思っていたさ!
 └きっと誤解とかだろうと思うんですが、和解の過程で大佐が……大佐が……!
  └そんなに殺したいのか。いや死にそうなのもまちがいないが
・ソーマくんはよくわからない悩みかたをしていたな……?
 └せめてじぶんでオートマトンをばらまくなら、あのへこみかたも理解できるけど
●クラウス、シーリン・バフティヤール
「事情は承知しています」
「マリナ姫を助けてくださって、感謝しますわ」
・シーリンさんひさしぶりに皇女いびれてとっても生きいきしてましたね
 └出て行かれたのも心配というよりおもちゃを取られたみたいな……
  └あれがなければきっといいひとなんだろうに。あれがなくっちゃつまらないが
●カティ・マネキン、アーバ・リント
「ばかな……こんな非道な作戦を!!」
「相手は反政府勢力。情けをかける必要などありませんよ」
・ははあ、マネキン大佐を中心にアロウズ内でも派閥をつくっていったり?
 └そういうことでもないとね。このままでは肩身が狭いだけになってしまうし
●アーサー・グッドマン、バラック・ジニン、ホーマー・カタギリ、ルイス・ハレヴィ
「すぐに指令書を送る! あの甘い女ではことをし損じるからな」
「司令、われわれにも出撃の許可を」
「ムリをするな。休んでいろ」
(くっ……! ガンダムがいるというのに……!)
・わざわざ地上に降りるってことは、かなりの主力部隊なのかな
 └アヘッドまわされるってのはよっぽどのことなんだろうし、そうなんじゃないの
●リボンズ・アルマーク、リジェネ・レジェッタ、リヴァイヴ・リバイバル
「あるもの?」
「ディヴァインですか? それとも、ブリング?」
「人間だよ。ある意味、その枠を越えてるけどね」
・じぶんたちを人間じゃないって言っちゃってるね?
 └名前が人間離れしてるってこと?
  └言ってはならんことを。みんないちおう『再生』にちなんだ名なんだろうな
   └リヴァイヴなのにリバイバルっていう不統一な表記がすごく気になるんだ
・こいつらはソレスタルビーイングのやろうとしていたことを
 アロウズでさらに早手回しにやっていくつもりなのかもしれないねえ
 └悪役をつくってシッポ切りってこと?
  └トレミー組のやりかたでは手ぬるいということで
   一部コーナー家の計画をモデルに強引にコマを進めていく感じで
   └あるかもわからんな
●王留美
「わかりました。こちらからティエリアに連絡します」
・かのじょにとってはティエリアが代表なのな。やや意外だった
●アリー・アル・サーシェス
・もう、あれこれ考えていたのがすべてばかばかしくなるようなラストシーンで……
 └こんなに気持ちのいい憎たらしさを発揮できる男はなかなかいませんね
○メカニック
●ダブルオーガンダム
・まだなんとかいう安定ユニットは完成しないのか!
●セラヴィーガンダム
・2基のバズーカを合体させれるなら、4基を組みあわせてさらにパワーアップ?
 └まあ、今シリーズの機体はそのていどのことはやらかしてくれそうだ
●ケルディムガンダム
・まだまだ性能を発揮していない感じ
 └先代とは逆に、ロックオンが未熟なぶんむしろ伸びしろの多さは随一だ
●アリオスガンダム
・おお、クローをアレルヤが使っている! なんか新鮮!
●GN−X3
・いよいよ蹴散らされるだけになってきてしまった。接近戦で有利はどうした?
●アヘッド
・前回から、ソーマくんがシールドをうまく使ってるのが印象的です
 └ベテランはディフェンスロッドよりこっちなのかねえ
●プトレマイオス2
・上半分だけ光学迷彩ってなんかそういうサカナみたいですね
●サーシェス機
・これがガデッサ? ガデッサガンダムとか?
 └ガデッサはイノヴェイター専用機みたいにも聴こえたなあ
●カタロンMS
・動きだけでもうザコ臭を漂わせているのはすごい
 └まさに烏合の衆だったなカタロン……
○総評
・なんだかものすごい強引な展開ですね
 └避けて通れないけど時間かかりそうってところを一気にやっつけたって感じだ
  └とすると、1期でいう刹那言っちゃった事件にあたるエピソードですか
   └技……だな!
    └技……ですかあ?
・とてつもなく深刻な展開でもあるけれど、ブシさんやサーシェスがなにもかも
 持ってってくれるおかげであまり気が重くならないようになってる気が
 └技……だな!
  └技……ですよね!!
   └ああ、そっちは同意するんだ……
●次回予告
 喪われた過去、喪われた日常、喪われた国
 そのどれもが、だれかの心をかきむしる
 次回「傷痕」
 後悔という名の鈍痛がうずく

 ・輸送機だけで刹那はどう立ちむかうのか!?
  └ムカワニーとオモーナー
 ・クラウスシーリンはやっぱり無事ですが、カタロンは壊滅状態と思っていいかな
  └かれらにはこの敗北をバネに強く立ちあがってほしい
   └そうでなければトレミーとしてもつぶしがいがない
    └けっきょくつぶすんだ……



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